ヴィクトリアマイル

今の府中の馬場はなかなか前が止まらない。単に良馬場で芝が軽くて時計が速いだけの場合、近年の東京では32秒台の異常な上がりが出たりして、結果的に差しがよく届くというケースが目立っていた。今の馬場は先行馬が結構速い上がりを繰り出すわりに、後ろで溜めた馬の上がりはそれほど速くならず、全体として上がりの差がつかない。結果的にいつもの府中のつもりで溜めた馬は全く伸びず、積極的に前に行った馬が結果を残している。どうなったらこういう馬場になるのか、いつまで続くのかよく分からないけど、土曜に降った雨はそれほど大きな影響を与えたまま日曜はしっかり晴れる模様。これなら今日も同じことが繰り返されるんじゃなかろうか。

これくらい前有利の馬場で、コントラチェックがマイペースで逃げた場合、捕まえるのは至難の業ではないかと思う。逃げて4戦4勝、そのどれもが全く後続を寄せ付けない完勝で、逃げたとき限定なら底知れない強さを発揮している。東京マイルGIを逃げ切るのは決して簡単ではないけどそれも馬場と展開次第。今の馬場で、しかもアーモンドアイという大本命が後ろに控える展開で、無理ないペースに持ち込むのが上手い武豊が手綱を取って逃げるなら十分チャンスがありそう。もっと人気すると思ってたけど単勝30倍弱の9-10番人気という低評価。これなら後悔せず勝負できるオッズだと思う。

 

相手もそれなりに前に行けそうな馬と言うことで、まずサウンドキアラ。この3連勝の内容がいずれも余裕のある見事な勝ちっぷりで、戦ってきたメンバーとは一枚も二枚も地力が違うように見えた。昨年のこのレースでも1000万条件を勝ったままの身で7着に好走していて高い適性を発揮している。1400でも前に行ける馬だし、コントラチェックと内の馬の動向を見ながら外から好位に付けられそうなこの枠順も決して悪くない。

あとはダノンファンタジー。昨年のクラシックを引っ張った主役だけど前走の敗戦一つで大きく評価を落とした。堅実なものの、トライアルでは強いのに本番では馬券に絡めない勝負弱さに加えて、4歳初戦でこれまで負けなかった相手に負けて落としてしまったあたりの成長度で一気に印象が悪くなった様子。しかし距離は1800がギリギリで1400-1600がベストだろうということも分かっているし、前走は半年ぶり休み明け+22キロの叩きなのだから、2着と差のない5着なら決して悪くない。あの一戦で見限るのはもったいない気がする。

昨年1,2着のノームコアやプリモシーンも当然怖いんだけど、この2頭が届く展開ならもうコントラチェックはどこにもいないだろうし、オッズほどは惹かれない。大穴でシャドウディーヴァの方が面白いかも。府中得意の晩成型ハーツクライ産駒。秋華賞でも4着に好走したようにもともと地力は高いし、2走前の東京新聞杯では内から馬郡を割って良く伸びてプリモシーンと0.1秒差の2着に好走している。去年のフローラSでも内ラチ沿いで溜めて良く伸びていた。ピュッとキレるというよりは長い直線で最後まで良く伸びる馬という印象で、前走阪神牝馬Sではもたれて負けたのでやはり左回りでこそだと思う。スタートがカギで、もし内で良いポジションが取れるようならコントラチェックのペースでも食い込むチャンスがあるかもしれない。

 

 

コントラチェック

サウンドキアラ

▲アーモンドアイ

△シャドウディーヴァ

△ダノンファンタジー