ジャパンC

コントレイルの引退レースと銘打たれた一戦。しかし仮にラストランを勝利で終えたしても、キタサンブラック、アーモンドアイ、グランアレグリアのように万感のフィナーレという感じでもない。何しろ古馬相手にまだ一度も勝っていない。同期のサリオスやアリストテレスもパッとしないし、無敗の三冠も世代レベルの低さに助けられた感は否めない。有馬記念にも見向きもせず、これ以上戦績に傷をつけないうちに引退をという姿勢を素直に応援できない。メンバー的にはいかにもコントレイルに勝ってくださいと言わんばかりの楽な相手に見えるけど、何とか逆らう手を考えてみたい。

 

今年は4世代ダービー馬が揃った一戦ということでも話題になってますね。これまでに3世代が揃ったことは3度あって、いずれも最も若いダービー馬が最先着している。となると今年はやはり3歳シャフリヤールですか。ただダービーを勝ったとはいえ、内容的には10回走れば9回はエフフォーリアが勝っていたレース。あまり高く評価していない。

3世代ダービー馬が揃ったという過去3回を調べてみると、最も若いダービー馬が最先着といいつつ、実は勝ち馬は常にダービー馬以外から出ているというのも面白い。コントレイルを倒す相手は他にいるような気がしてきた。

 

 

本命はオーソリティ

この馬も今まであまり評価してなかったけど、前走のアルゼンチン共和国杯の完勝と、少々時計がかかってきた今の東京競馬場ルメールとか考えているうちに、これに本命を託してもいい気がしてきた。年齢を重ねるにつれて距離適性がやや短めにシフトしてきた印象のコントレイルに比べて、こちらは東京長距離向きの適性がハッキリしてきたように見える。スローからのロングスパート戦になったら振り切って押し切れるかもしれない。

 

あとはちょっと無理目だけどシャドウディーヴァに期待してみるか。東京では( 2 5 2 3 )と極めて堅実で、冬場はまったく崩れず牡馬相手にも好走してきた。特に前走の府中牝馬Sは見事な後方一気を決めて本格化を匂わせている。近年の府中牝馬S勝ち馬といえば、16年クイーンズリングは翌年有馬記念2着、18年ディアドラは直後の香港Cで僅差の2着。そして昨年のサラキアも有馬記念で2着に来たように、このレースを快勝できる馬は牡馬一線級と渡り合ってもおかしくない。マイル戦だと後方に置かれてしまうけど、この距離なら自然ともう少し前目の位置取りになるんじゃなかろうか。それでもなお前走のようなキレ味を発揮できるようなら可能性があるかも。後方脚質で燻っていた馬がポジションを前目に押し上げて一気にスターダムに駆け上がるという筋書きを期待させるのもハーツクライ血統の宿命ですね。

 

オーソリティ

○シャドウディーヴァ

▲シャフリヤール

△コントレイル

 

本当はキセキとマカヒキも気になるけど、コントレイルに先着する可能性を期待させるのはこの3頭くらいだろうか。