このオッズなら、ロブチェン3冠成らずに賭けたい。2歳時から見せていた重厚感ある走りに加えて、皐月賞では衝撃のレコードで逃げ切り勝ち。父ワールドプレミアなら距離伸びて尚良いのではと、1冠目終了時は底知れなさを感じていた。しかしその後のダービーと神戸新聞杯は、無事勝利を収めたとはいえ、タイム差なしの大接戦。外を回して強い競馬をしているとは思うけど、接戦の末に下した相手がそれほど強くない。皐月賞以降パフォーマンスを下げているというのは過去の3冠馬を思い返しても該当例がない。520キロ級の豊満な馬体も菊花賞を勝った父よりむしろ母方譲り。父ほどの距離適性はないのではないか。これで1倍台の圧倒的人気を背負うのだから、ここでは逆らうしかない。
そしてもう一つロブチェンの不安は、騎手の距離適性。松山弘平はとにかく長距離が苦手だ。芝2000以下では重賞51勝、勝率9.8%の回収率80%を誇っているのに、2100-2400では勝率5.4%の回収率たった19%。重賞5勝とはいえ、うち3つはロブチェンとデアリングタクトのおかげ。デアリングタクトのオークスも格下相手に辛勝だった。2500以上では( 0 2 2 34 )で一度も勝ったことがない。

菊花賞で注目馬に騎乗する他の騎手についても一緒にグラフ化してみた。松山弘平だけでなく、津村明秀、川田将雅、岩田望来の長距離苦手っぷりも大概である。武豊とルメールと比べると長距離戦での信頼度の違いは一目瞭然。ちなみにここにプロットしていない池添謙一や岩田康誠、田辺裕信あたりも長距離で成績が落ちる様子は全くなく、ほとんど平坦なグラフだった。松山、津村、川田、岩田望はよほど長距離に適さない乗り方をしているのかもしれない。この点を問題視するなら、ロブチェンだけでなくエムズビギン、アウダーシア、バステールといった内枠のちょっと気になる穴馬たちをまとめてバッサリ切ることができる。
コンジェスタスに騎乗する西村淳也は重賞経験は決して多くないけど、長距離の成績は優秀と言える。このグラフの中でもジャスティンシカゴに乗る原優介だけは、重賞経験が少なすぎるため重賞に限定せず芝の全成績を参考までにプロットした。これも悪くない。この二人は人気薄に乗ることが多い分、回収率が高い。
同じことを種牡馬別にもやってみよう。

キズナ、キタサンブラック、エピファネイアといったリーディングサイアーランキング上位陣はどの距離でもまんべんなく走る。2500以上で成績を落とすのはモーリス。逆にハーツクライ系スワーヴリチャードは距離伸びてこそ跳ね上がる。決して長距離種牡馬ではなかったキングカメハメハ系のリオンディーズやレイデオロが種牡馬になるとステイヤー色が濃いのは面白い。
そして意外なほど長距離寄りの成績を上げているのがコントレイルである。現役時は主戦福永も矢作調教師も「2400は向いていない」「マイルから2000mまで」と言ったコメントを繰り返していたので、産駒は短距離向きに出るかと思っていた。それが今のところ短距離ではほぼ走らず、距離が延びるほど勝率が高い。ただし2500以上での好成績というのは実は2600でしか走ったことがないからであって、3000以上は全くの未知数。しかし2600では違う馬で3勝して勝率23%の回収率180%という数字を残しているし、全体的に距離が延びるほど良い成績であるトレンドを見ると、3000でも十分期待できるのではなかろうか。
本命は西村騎乗・コントレイル産駒のコンジェスタス。厳しい展開の中距離戦で加速ラップで伸び続ける息の長い末脚が強みで、京都外回りG2京都新聞杯でべレシートを倒した実績は大きい。日本ダービーと神戸新聞杯では掲示板を外しているけど、ロブチェンから0.4秒と0.3秒差でいずれも僅差。2戦続けて超スローからの瞬発力勝負になったのが痛かった。雨で馬場が痛んだ京都3000なら33秒台の末脚は全く求められない。内枠も菊花賞で成績が良いし、今回こそ買い材料が揃った感がある。
松山弘平は長距離戦になると後方待機策が増える。ロブチェンが後方で慎重に乗りすぎて直線意外と伸びあぐねるシーンを想定して、他は前目を警戒。ダノンヒストリーはコンジェスタスと似たタイプだと思うの相性は良さそう。ロブチェンは3着にだけ入れるかどうか。
◎コンジェスタス
〇ダノンヒストリー
▲ジャスティンシカゴ
△シートゥサミット
△ショウナンハヤナミ
△ロブチェン