桜花賞

例年通りなら暮れの2歳GIで余裕の3連勝を決めていたであろうハープスターの追い込みがあの時僅かに届かなかったのは、川田の内外のコース取りとかの問題ではなく、他に2頭の強い馬がいたから。今回大外枠を引いて「これで不利なく外を回せる」みたいな楽観的な見解ばかり目にしてしまうことに一抹の不安が残る。トライアルの前走みたいなぬるい競馬を想定していて本当に大丈夫だろうか。
2歳女王レッドリヴェールはここに向けたローテが良くないけど、怖いのはむしろGI3着のフォーエバーモアの方。外回り施行になって以降先行馬がまるで勝てない阪神JFで、58秒台前半の流れを先行して追走しながらラスト1ハロンも12.2で締めたのがこの馬。例年ならほっといても前が潰れていくあのコースでこの馬が横綱競馬で粘りに粘ったからこそ、レッドリヴェールも目標を失わず最後まで伸び続けることができた。抜け出す直前でホウライアキコと接触していなければフォーエバーモアが勝っていた可能性もある。
クイーンCも前半酷く折り合いを欠いていたのに直線ギリギリまで追い出しを我慢して、マジックタイムを全く寄せ付けず余裕の完勝。GI本番で他に前で飛ばす馬がいてくれてこそ本来の走りを発揮できる。
ハープスターが大味な競馬で魅了するウオッカだとしたら、フォーエバーモアは派手さはないものの先行して加速していくダイワスカーレットタイプ。さすがにそれは期待しすぎだろうけど、2頭の実力差はそれほど大きくないと思う。阪神1600というコースがどうしても後方有利なので強気にはなれないけど、蛯名がアンカツばりのケツアタックの一つでもかますようなら何か1つでも不利があるようなら先着してもおかしくない。


◎フォーエバーモア
○ハープスター
▲マーブルカテドラル


三番手は一叩きして人気を落としたマーブルカテドラル。