今年の反省

黒字転換できないままついにオーラスに突入してしまった。まだ土日が残ってるけど、有馬記念が終わると何も書く気がなくなるので、今のうちに反省を書いておきたい。
去年もマグレ当たりが一本あっただけで実質負けに近かったけど、今年はマグレ当たりすらないまま9年ぶりにマイナスで終わりそう。予想してても当たる気がしない。競馬を見る時間も減ってるけど、最近の馬が分からないというよりは、競馬全体の傾向の変化に全くついていけてない気がする。


馬場傾向は週ごと・開催ごとにどんどん変わるし、騎手の調子も数ヶ月〜1年くらいのスパンで変わる。1年ごとに新しい血統の馬もどんどんデビューしてくる。このあたりの変化は全部ついていくのは相当大変だけど、逆に言えばすぐまた移り変わっていくから、しばらく時間を置けばまた次の傾向に自然と対応することができると思う。
それよりも、もっと長いスパンで傾向が少しずつ変わっていくことのほうが厄介だ。これまで当たり前だと思っていたセオリーがいつの間にか通用しなくなっていたことがたまにある。10年ほど前から長距離の大レースが頻繁に荒れるようになったことや、5,6年前から中距離GIで牝馬が普通に勝つようになったことは、それ以前には想像してなかったし、「偶然」ではなく「傾向」であることに気づくまでに時間を要した。
競馬で勝てなくなったこの2年間でも、次第に大きな傾向の変化を感じるようになった。逃げ馬が勝てなくなったことだ。




各年の芝重賞での勝率と回収率の推移を、脚質別にグラフにしてみた。逃げ馬のデータを示す青のグラフにご注目。去年、逃げ馬の成績が急激に下がって、差し馬よりも下になった。そして今年はさらにそれより遥かに下。勝ったのはシルポートとブリッツェンだけで、勝率2.7%。回収率は46%しかない。今の逃げ馬は、「自分で展開を作れるアドバンテージ」よりも、「後続の目標になってしまう不利」の方が遥かに大きいように思える。
芝のGIだけ見ても、クィーンスプマンテ以来逃げ切り勝ちは丸2年以上途絶えている。クラスが下がると逃げ馬が強くなるけど、オープン特別あたりでも、マイル以上の距離になると逃げ切りが極端に減ってきている。


今までずっと、競馬は基本的に前が有利だと思っていたし、派手な危ない差し馬を消して、前走厳しい展開でよく粘りこんだ逃げ・先行馬を狙うのが、馬券で勝つための早道だと思っていた。
特に逃げ馬が勝つレースでは、実績や実力以上に脚質の利がモノを言うことになるし、狙う馬が絞れるので、少ない点数で高配当が狙いやすくなる。さらに逃げ馬は1着になる割合が2着や3着よりも多いので、「アタマ固定」で馬券が買えてより点数が絞れる。そうなると、たとえ的中率が低くても、点数を絞ってたまに大きいのを当てて儲けるという戦略が使える。これが自分が以前勝てていた大きな理由だと思う。


しかし今年のように「逃げは不利」となると、逃げ馬を狙うのを諦めて、先行や差しを中心に組み立てるしかない。実際今年の後半は逃げ馬を狙う回数をグッと減らして予想してみたけど、考慮しなければいけない頭数が一気に増えるし、対象は人気馬が多くなる。そして1着馬を当てるのが難しい。そうなると各馬の実力をより詳しく把握しなければいけないし、当たった時のオッズもたかが知れてるので、高い的中率を維持しないと勝ち続けられなくなる。


逃げが勝てなくなった理由はまだよく分からない。単に逃げ馬の能力の質が下がっただけなら、近いうちに成績は元に戻るかもしれない。でももし来年以降もこの傾向が続くようなら、自分の予想力ではもう競馬で勝つ見込みが少ないことになるので、資金の額や勝負の頻度を大幅に減らさないといけない。逃げが勝てないレースで資金を浪費し続けるよりは、勝負レースをもっと厳選していくしかないのかな。