先週淀に集まったメンバーで喋っていて、「今は準オープンクラスのレベルが高い」という話になった。なるほど、言われてみればそうだ。
レースの格的にその象徴と言えるのは、未勝利から準オープンまで連勝し、勢いそのままにGIまで仕留めてしまったアロンダイトだろうか。それを皮切りに、特に年明け以降、古馬オープンの壁をいとも簡単に突き抜ける上がり馬が後を絶たない。
- 中山金杯・・・シャドウゲイト
- 万葉S・・・バイロイト
- ガーネットS・・・スリーアベニュー
- 日経新春杯・・・トウカイワイルド
- 平安S・・・メイショウトウコン
- AJCC・・・マツリダゴッホ
- 根岸S・・・ビッググラス
- 白富士S・・・ネヴァブション
一応ビッググラスは条件戦卒業からダート重賞を獲るまでに芝GⅢでの惨敗を挟んだ。トウカイワイルドは前走1600万下で2着だった。それ以外はポンポンとあっさり連勝を伸ばした。昨年の同じ時期でこれに当てはまるのはタガノゲルニカとアドマイヤフジ、一昨年ではハットトリックとアイポッパーくらいしかいない。歴戦のオープン馬たちが条件戦上がりの新米にここまでコテンパンにやられる年は珍しいはずだ。
昨年末も含めれば、スピニングノアール、コスモマーベラス、アンバージャックあたりのケースもある。他にエイシンドーバー、シルクネクサス、ナスノストロークといった面々も即、重賞で好走している。今後はアイルラヴァゲイン、アグネスアークといった好素質馬の殴りこみも控えている。今日のシルクトゥルーパーだって、シルクロードSに出ていたら好走は間違いなかった。しばらくこの傾向は続くと思われる。
この下克上とも言える現状は、オープンの層が薄いことも理由の1つだろうが、やはり最大の原因は、去年夏からクラス編成のルールが変更されたことにありそうだ。「勝って同条件」というローテが通用しなくなったため、1600万条件に属する馬が大量発生し、レースプログラムにまで影響を及ぼすようになった。その結果として準オープンクラスのレベルが上がっているのかもしれない。去年夏の時点では俺は逆に「まだ力の足りない下級条件馬が増えてレベルが下がるんじゃないか」と思っていたけど、どうやら逆か。次々に新しい馬が登場して活性化するクラスは自然と高いレベルが保たれると解釈したほうがいいのかもしれない。もう少し時間がたてば、よりハッキリした傾向が現れてくると思う。