愛知杯

本命はフレイムコード。
去年の夏に復帰して以降、重馬場の前走とダートを除けば、準オープン快勝、クイーンS5着に府中牝馬S4着と全く崩れていない。元々道悪はからっきしダメなことを思えば、むしろ前走の福島記念はヤマカツエースやミトラらと一緒に早目に動いて地力の問われる展開の中でよく見せ場を作って8着まで粘ったと言える。
力の要る馬場で外差し決着になった府中牝馬Sで先行しての僅差4着もかなり評価できる内容だった。中京では道悪のときには惨敗した一方で良馬場の下級条件では先行して突き放して圧勝したことがあるし、新潟でもセキショウとマリアライトを倒して勝ち上がるなど全く崩れていない。最近は右回りのレースでは直線を向いた時に顔を左に曲げてあからさまに走りにくそうにしているところを見ると、かなりのサウスポーである可能性は高い。東京や新潟ではどうしてもキレ負けしてしまうだろうから、左回りで唯一上がりのかかる中京、良馬場、中距離戦、開幕週で先行脚質をいかせる馬場状態が全て揃ったここがベスト条件。
今回は相手も大したことがないし、最近は定量・別定戦で実績を残していることを思えばハンデ53キロも軽すぎる。この条件で16番人気なら大きく勝負してみたい。
不安材料と言えば前走増えすぎた馬体と騎手だろうか。ただ前走プラス16キロの仕上がりで健闘したことを思えば、今回絞れてくればさらに上積みが見込めるとも言える。鞍上はラストインパクトの件で評価下がりまくりな上に今年未勝利の菱田。この騎手は後方から行くとかなり勝率が低いけど、逃げ・先行したときの勝率と回収率はむしろなかなか高いほう。積極的に先手を取りに行ったここ2走のように回ってくれば自然と結果はついてくる。


◎フレイムコード
○ハピネスダンサー
▲オツウ
△リメインサイレント
△アルマディヴァン
△シュンドルボン
△マキシマムドパリ



相手筆頭はハピネスダンサーか。差しと逃げで全く異なる内容ながら鋭い末脚を繰り出して2連勝。惨敗もあるけど内枠を引くと堅実。サドラーズウェルズ系は内枠が強いという傾向があったけどメイショウサムソン産駒もその特徴は顕著。


オツウはマイルを中心に使われてきたけど、芝路線転向緒戦は2000を選んで楽にハナに立っての逃げ切り勝ち。上がり2位の末脚を繰り出して直線後続を突き放す圧勝だった。それ以降2000は使われていないけど、マイルだとスピード負けして好位を確保できずに負けることも多い。近走でもすんなり行けたポートアイランドSやターコイズSではしっかり好走している。距離延長で成績の上がるハーツクライ産駒だし、大外とはいえその気になればスムーズにハナに立てそうなこれくらいの距離のほうが合うと思う。


人気薄ではリメインサイレント。先行脚質で、準オープン勝ち上がりからの府中牝馬S上位入線、道悪はからっきしなので前走の敗退も度外視できるとしたらフレイムコードとよく似たタイプ。
アルマディヴァンも怖い。夏のマイル重賞で活躍した後も僅差の競馬を続けていて着順ほど大きく負けていない。内有利のキャピタルSでは外に出してよく追い込んできたし、ターコイズSでは内で詰まって何もできなかった。中京では( 1 2 1 1 )で掲示板を外していない。距離延長が課題だけど、外を回した福島牝馬Sでもそれほど差はなかったのでこの人気なら押さえておきたい。


シュンドルボンはエリザベス女王杯も強豪相手に僅差だったし地力は上位。ただ元々はなかなか勝ち切れないタイプで、3連勝の内容は新潟や東京のスローの瞬発力勝負で先行して速い上がりで振り切るというワンパターン。一方で長距離レースになると折り合いに専念するのか位置取りが後ろ寄りになるところもがあって、ここも人気を背負って慎重に後ろから進めるようなら直線で間に合わない可能性はある。
マキシマムドパリは多少過剰人気気味のところもあると思うんだけど、秋華賞も自分で前に行って競馬を作って好走したし侮れない。キレる脚はないけど血統的にもいかにも中京2000は合いそうではある。


アースライズは消してみるか。同じようにオークスと秋華賞で好走したブランネージュと似たイメージを持っていて、GIのハイペースで一番力を発揮する他力本願型で、牝馬限定重賞では嫌ったほうが良いんじゃないかと思っている。前目につけたときはあまり結果が出ていないし、前走はスローでよく突き抜けたけどかなりの内有利の馬場で内で溜めたアドバンテージが大きかった。外から一気に差し切るほど強くはないのでは。
休み明け2戦2勝のバウンスシャッセが少し怖いけど、今回は半年ぶりだしハンデもあるので見送り。