マイラーズC

土曜の競馬は古馬1000万下で2.12.1、3歳オープンで1.20.2、古馬準オープンで1.32.0。3つともかなり速い時計ではあるけど、いずれもなかなかのペースで流れたことを思えば、去年ほどの異常な馬場ではなさそう。
今回前に行きたそうな馬はテイエムタイホーとマイネルメリエンダに、出遅れなければレッドアリオンくらいで、それほどペースが上がりそうもない。
一般的に上のクラスほど逃げ切りは少なくなるけど、重賞レベルでもなお逃げ切りが頻繁に起こるコースの一つがこの京都マイル外回り。今年のこのコースのオープン5戦で逃げた馬の成績は( 2 1 0 2 )。着外の2頭も4,5着と掲示板に乗っている。


本命はテイエムタイホー。道悪の阪神マイル外回りを2戦連続で楽勝。特に圧巻だったのは昇級戦の前走で、2番手からメンバー中上がり2位の末脚を繰り出して3馬身半差の圧勝だった。サトノルパン、ヒストリカル、アルバタックスとそこそこの面子を相手にこのパフォーマンスなら重賞戦線に入っても胸を張れる。古馬の牡牝混合重賞を勝った馬がエキストラエンド、クラレント、ミッキードリームの3頭しかいない今回のメンバーなら十分勝負になる。
阪神( 4 0 1 5 )に対して京都( 0 4 1 6 )だし、2連勝の前には京都で3連続で勝ち切れなかったあたり、時計のかかる阪神でこそ、開幕週の高速の京都では減点という見方もある。しかし以前の成績を思えばむしろ道悪はどちらかと言えば苦にするほうにすら見える。今までも阪神ですらなかなか勝てていなかった訳で、6歳にして一変したのは、それまでスプリントを使われていたこの馬がマイル外回り戦でゆったり先行できるようになった点が1番大きい。
最初1200ばかり使われていて京都1400外回り戦を使ったときもすんなり先行して大穴をあけた。息の長い末脚を使うので直線の長いコースは望むところ。京都1200は( 0 0 1 5 )だけど1400は( 0 3 0 0 )と崩れていない。ニューイングランドの代表産駒ネコパンチも長距離戦の先行策で花開く前は1400-1800の下級条件で苦戦していたし、レオマイスターやイケドラゴンも距離延長した重賞で一変して穴を開けたことを思うと、この馬ももっと距離を伸ばしてもいいくらいだと思う。
毎年この時期に立て続けに好走しているという点も見逃せない。1-3月の芝のレースは( 4 5 2 1 )、4月は( 2 0 0 2 )、5-12月は( 0 0 1 12 )という極端な成績で、暑くなる前の今が買い時。単勝7倍台の4番人気と思ったよりも人気を集めてしまったけど、最近この手の穴人気した馬はきっちり好走している印象が強いので逆らわない。


京都1600の高速馬場なら実力最右翼はフィエロだけど、GI並みのペースで地力が問われる展開になるならともかく、休み明けのトライアルでペースが落ち着いたときに信頼して見ていられるほどの強さはないように思うので対抗まで。
同じくディープインパクト産駒エキストラエンドもコース相性は良いけど、最近のこの馬は道中の行き脚がつかずにかなり後方の位置取りを強いられるケースが増えてきた。もともとポジションを取りが下手で内枠を引くことが重要な馬。この馬場で後方に置かれてしまったら厳しいか。
ディアデラマドレもなかなか強いけど、牝馬限定のスローの中距離戦で大外から追い込む競馬を続けていた馬が、開幕週の距離短縮の古馬G2のフルゲート戦でのんびり外を回していたらさすがに間に合わないのでは。スイープトウショウみたいに内にもぐりこんで伸びてきたら立派だけど、この馬が3歳時に見せ場なく惨敗した4戦全てに共通するのが直線で内を突いたこと。それだけが敗因ではないにせよ、大外に回すと毎回伸びてくるのに内を突いて成功したことのない馬なので、今度も外に出すだろう。休み明けだし消してしまいたい。


◎テイエムタイホー
○フィエロ
▲シャイニープリンス
△サンライズメジャー
△マイネルメリエンダ
△レッドアリオン


ここ何戦も堅実に走っていたシャイニープリンスが一気に人気を落としたけど、前走は内で詰まって直線全く追えなかったので参考外。そこそこ前にいける馬だし内枠を引いて一発がありそう。
いかにもチーフベアハート産駒らしい息の長い末脚を使うマイネルメリエンダも京都外回りで怖い存在。一気に人気を落としたけどこの2戦とも展開が向かなかったので評価を下げる必要は無いし、チーフベアハート産駒は結構時計勝負にも強いので狙い目かも。しかし前走減った馬体を戻すためかやたら調教が軽いのと、柴田大知じゃなく未崎の方なので勝負気配を感じないのが不安。それよりは休み明けを苦にしないサンライズメジャーあたりか。