マーメイドS

来週には、実に11年ぶりに宝塚記念を迎えることになる京都競馬場。
初日の今日はあいにくの雨ではあったが、それでもかなり馬場は速いようだ。1800㍍の500万下牝馬限定戦では1.46.6という古馬オープン並みのタイム。2200㍍の3歳未勝利戦では2.15.0。これなら来週は2分09秒台が出るんじゃないか、という予感すらある。




登録を見たときにはヤマニンシュクル2.5倍、マイネサマンサ3.5倍程度で一騎打ちの様相になると思っていた。フタを開けてみたら意外と割れてしまった。
堅実な走りで2歳夏からクラシック戦線まで戦い抜いたエリートホース・ヤマニンシュクルだが、実は一番人気に推されたのは今年の中山牝馬Sが初めてで、それも4.1倍の混戦評価だった。「2〜3着に負けそう」というイメージは常につきまとっているようで、57㌔を背負わされた今回もどうやら4倍を超えてきそうな雰囲気だ。
京都内回り2000といえばスイープトウショウに喰らいついた秋華賞を思い出させる。小回りの中距離戦はベスト条件。さすがに勝利の最有力候補だと思う。


相手はフィヨルドクルーズ。今年の福島牝馬Sで大外をぶん回して最も差し脚が目立ったのはこの馬。上位浮上には展開の助けが必要になるが、シュクルが前を掃除した後に2着に突っ込んでくる可能性はありそうだ。
「前走の敗因は道悪」という陣営のコメントから今回人気を落としているようだが、目黒記念当日*1の東京競馬場のトラックバイアスは単なる道悪ではなく、あの馬場で差せなかったからといって道悪適性を不安に思う必要はないと思う。むしろ1分58秒台の時計についていけるかどうかが試金石。


3番手はプリンセスグレース。単勝で大額投資があったようだが連では実質8番人気。これも人気を落としてきた。だが今回と全く同じ条件で施行された去年の北野特別で、楽逃げしたトーワクリスタルを捕まえて突き放した末脚は忘れられない。素質は重賞級。
今年は中山牝馬Sで落馬寸前の不利を受けており、福島牝馬Sでは馬体重マイナス10㌔で本調子ではなかったように見えた。中山で受けた不利の影響が精神面で残っていないかが不安ではあるが、能力と51㌔を考えれば妙味のほうが大きい。


悩ましいのは気性難を抱えるマイネサマンサ。



◎ヤマニンシュクル
○フィヨルドクルーズ
▲プリンセスグレース
△マイネサマンサ

*1:つまりダービー当日