日本ダービー

今年のディーマジェスティも、上のように分類すればおそらくこの2番目のグループに属する。皐月賞では自分より一つ後ろにいたマカヒキを完封して1馬身以上離して危なげなくゴールして見せた。共同通信杯までのレースをどう振り返っても、ここまでの強さは全く想像つかない。大きく成長している証ではないかと思う。
ペースが違っていたらどうなるか分からないけど、皐月賞で直線仕掛けたときにはマカヒキを一旦突き放すようなシーンもあった。スローからの追い比べになったとしても勝算は十分あるように思う。鞍上の蛯名もいいかげんダービーをとっていい年齢になったし、1枠1番も天佑と見た。ここはこちらも腹を括って頭固定で応援したい。



相手筆頭はリオンディーズ。皐月賞は厳しい展開で強い競馬をしたと思うし、もう一度本命に推しても良かった。
ただデムーロの不調がどうしても気になった。情熱大陸で特集を組まれると不調に陥るというジンクスに見事に嵌ったのか、4月までは勝率22%、回収率82%だったの皐月賞以降めっきり精彩を欠いていて、先週まで46戦して勝率4%、回収率36%と頼りない。土曜も9戦してわずか1勝。先週のオークスも、ビッシュをよく3着に持ってきたというより、仕掛けの早さが災いして勝てるレースを落としたように見える。


4強で評価を下げたのはサトノダイヤモンドとマカヒキ。
サトノダイヤモンドは大物感は漂ってるし実際ここで勝つ可能性を秘めた馬なのかもしれんけど、この多士済々のメンバーを差し置いてわざわざこの馬に重い印を打つ理由が何一つ重い浮かばない。もし勝たれたら仕方ないとすんなり諦めがつく。
単勝以外では実質1番人気のマカヒキは迷ったけど、これも手を出しにくい。前走中山で後方から速い上がりを出した馬が、しっかり勝ち切ったわけでもないのに「次は東京だから」という理由で人気を背負うというのは、長い目で見れば買わない方が良いパターンだと思う。東京になれば他の馬も速い上がりを使ってくるので、末脚一辺倒の馬にとって東京替わりでかえって差しにくくなるケースは少なくない。これまで大外を回す安全策の競馬しか経験していない点も気になる。素質任せの競馬に頼りすぎて自分からレースを作って勝ちに行く競馬を経験していない。ディープインパクトのように世代の中で力が圧倒的に抜けていればともかく、この世代の中でこの戦法では、毎回好走はしてもなかなかGIでは勝ち切れないんじゃないか。
この2頭は騎手もルメールと川田で、大レースで人気を背負ったら買いたくない騎手の代表格。蛯名やデムーロとは大一番での信頼度がまるで違う。


ダービートライアルのレースレベルはあまり高いと思っていない。4強に割って入るならやはり皐月賞組ではなかろうか。前に厳しいレースだったし、4着エアスピネルと6着マウントロブソンあたりまでは、展開次第で馬券圏内を狙える地力はあると思っている。
エアスピネルは3枠5番の好枠を引き当てた。ディーマジェスティとマカヒキはスタートに難があるしマイネルハニーは前に行くだろうから、内の好位のベストポジションを確保できるのはこの馬かもしれない。
マウントロブソンはとにかくズブいという印象で、本来中山は全然向いてない馬。東京ではデビューから2戦してスローでキレ負けしているけど、印象的なのは未勝利戦。直線入口であっさりディーマジェスティに交わされながら、直線最後は差し返そうかという勢いでクビ差まで追い詰めた。直線の長い東京でタフなレースになったときに最大の能力を発揮してくる可能性が十分ある。単勝70倍は舐められすぎだと思うので押さえておきたい。


あとマイネルハニー。青葉賞は展開が厳しすぎたと思うし、今度はもっと見せ場を作る。今年の有力馬はみんな大物感がある馬ばかりで「デビュー前からいかに期待されていたか」というエピソードにも事欠かないけど、そんな中でダービー制覇に執念を燃やすマイネル軍団がクラシック登録すらしてなかったというこの馬は存在自体が面白い。


◎ディーマジェスティ
○リオンディーズ
▲エアスピネル
△マウントロブソン
△マイネルハニー
△マカヒキ
△サトノダイヤモンド



印が増えたけど、三連単でディーマジェスティ頭固定、マカヒキとサトノダイヤモンドは3着まで、マイネルハニーは遊び程度にすれば妥当な範囲に収まる。