本命はアルビアーノ。スタートセンスと二の脚の速さ、少々絡まれても気にしない落ち着いたレース運び、直線入り口で突き放す瞬発力と末脚の持続力。どれをとってもこのメンバー中では上位の実力だと思う。500万条件を逃げて上がり2位の末脚で千切った時の勝ち時計は同日古馬準オープンと同レベル。東京マイル重賞の逃げ切りは多くないけど、強い馬が逃げたときはしっかり好走しているし、今回アルビアーノを交わせる地力のある馬はそれほど多くないと思う。鞍上の柴山も今年絶好調だし、そろそろGIの一つも勝っていい頃。
交わせるとしたら筆頭はGI戦線で戦ってきたクラリティスカイ。良馬場なら世代上位の実力がある。皐月賞も直前で雨が降らなければもうちょっとやれたかも。あんまり東京向きでない気もするけど、実際にこのコースの2歳重賞をレコード勝ちしているので心配は要らないか。ただ今の東京は少し時計がかかってるように見えるのがどうでるか。
ステイゴールド産駒は中山→東京替わりで成績が急激に落ちるのでグランシルクは軽視。ミュゼスルタンも2歳重賞勝っただけだし、前走もスローを最後方から3角で少しまくって直線全く伸びずに差し返されていたので、さすがに人気先行ではなかろうか。中山で最後方から速い上がりを使っただけで勝ちきってもいない馬たちが東京のGIで人気するのは危険すぎる。
アヴニールマルシェも東京スポーツ杯は接戦の相手関係が微妙だし、共同通信杯も上位とは差があった。好枠を引いてうまく立ち回れば馬券圏内があるかどうかという程度の強さ。北村宏の乗り方も消極的過ぎる。先週のフェイムゲームも騎手さえ違ってれば勝ってた内容だったと思う。
アルマワイオリは前半少し脚を使うとその分直線での伸びがしっかり落ちるのであくまで他力本願タイプ。東京適性も未知数だし、人気を集めるならあんまり買いたくない。
むしろ同厩フミノムーンに魅力を感じる。3勝しているけど勝ちっぷりはどれもなかなか豪快。人気を裏切ったファルコンSは内枠圧倒的有利な馬場状態だったので度外視できなくもない。激しい気性の持ち主でかかって負けたこともあるのでマイルGIの速いペースは合いそう。ここ4戦ずっと雨と道悪でのレースだったけど、新馬戦は京都で好時計勝ちしているし、アドマイヤムーン産駒と言えばハクサンムーン、レオアクティブ、ウイングザムーン、ルナフォンターナなど速い馬場を得意にする馬が多いので良馬場でこそ本領を発揮してくるかも。ただちょっと枠が外過ぎたか。
あとはニシノラッシュ。スローの上がり勝負で2戦落としたけど( 3 0 2 0 )の良績の持ち主。くるみ賞では並ばれてからもう一伸びする強さを見せたし、クロッカスSも再内枠から直線行き場を三度失って結局大外まで持ち出しながら最後はきっちり差し切った。東京GI向きの長い脚が使えそう。血統的に距離があと1ハロン持つかだけど、サクラバクシンオー産駒はグランプリボスのほかリザーブカードやエイシンツルギザンあたりがこのコースで活躍していたし、新潟2歳Sで好走したこの馬なら問題なくこなせると思う。
◎アルビアーノ
○クラリティスカイ
▲フミノムーン
△ニシノラッシュ
△アヴニールマルシェ
◎○の馬連が本線。
