有馬記念

とりあえず本命はオルフェーヴル。
今年の産経大阪杯や凱旋門賞は全盛期ほどの迫力を感じなかったし、内枠を引いて閉じ込められる不安も多少あるんだけど、このメンバーならすんなり勝つんじゃなかろうか。他に積極的に◎を打ちたい馬もいない。


有馬記念のセオリーどおり中山中長距離G2実績から考えると、穴臭いのはやはりダノンバラードとヴェルデグリーン。
ダノンバラードはAJCC1着に加えて、時計のかかった宝塚記念で2着の実績もある。ジャパンCを捨ててここに絞ったのも好印象。土曜は時計がかかる上に内枠の先行馬が好走していて、まさにこの馬向きの馬場状態。そのわりに意外と人気していないので押さえるしかない。
オルフェーヴルがあっさり前を掃除して、ヒモは後ろが届く流れになるならヴェルデグリーンの方。中山4勝馬で、オールカマーの上がりも脅威。今の中山で好走率が非常に高いグレイソヴリン系の血にも注意したい。


そして今回この2頭以上に買いたいのがデスペラード。
冬場の中山中長距離G2で活躍した馬が有馬記念で例年穴をあけまくっている中で、ステイヤーズSだけは例外的で、これまで馬券になったのはテイエムオペラオーしかいない。しかしダイタクバートラムやフォゲッタブルは有馬記念でも4着に来ていて、ステイヤーズSで強い勝ち方をした馬なら本番でもそこそこ通用している。
目黒記念、京都大賞典、アルゼンチン共和国杯と大敗してからステイヤーズSで復活というこの馬の戦績はいかにも3000超限定馬っぽいけど、芝転向緒戦の阪神1800八坂Sでは上がりダントツの32.8で最後方からごぼう抜きするという鋭い末脚を見せている。今年のステイヤーズSの勝ちっぷりも、形骸化していたここ数年とは比較にならないダントツの強さだった。さらに最後方待機ばかりだった今までと違って、5番手からレースを進めても直線の脚が一切衰えなかったのが大収穫。去年も冬から春先まで連続して安定した強さを見せていたし、春から秋の不調期を脱してさらに脚質転換にも成功したと考えると一気に怖い1頭になる。
ネオユニヴァース産駒は全重賞17勝のうち9勝が中山競馬場に偏るほどのコース巧者。そして母父は今の中山大得意のグレイソヴリン系。血統的にもコース適性がかなり高い。今の時計のかかる馬場ならスローでもスタミナはかなり奪われるはず。3600を圧勝するスタミナと、1800の上がり勝負でごぼう抜きする末脚を併せ持つこの馬の良さが活きるレースになるかもしれない。
鞍上は去年まで18年連続GI2着という不滅の大記録を続けてきた横山典。コディーノを降ろされてしまって今年はGIで乗るのは伏兵ばかりだけど、3〜5着が実に7回。相変わらず虎視眈々と2着の定位置を狙っている。自らオーナーに進言して挑戦したというこのグランプリで19年連続43回目の2getがあるかも。


◎オルフェーヴル
○デスペラード
▲ダノンバラード
△ヴェルデグリーン
△トーセンジョーダン


ゴールドシップは去年でさえ早仕掛けに出て直線向いてもまだ10番手という有様で、マクリ自体は失敗していた。去年の有馬記念は先行馬が勝手に自滅したレース。そんな展開にでもならない限りこのコースにあまり向いていないと思う。宝塚記念のように先行できればいいけど、そもそも馬に走る気が全く感じられない。どんな戦法をとってくるかも分からない今の状態でこの人気なら買う気がしない。
ジャパンC組で唯一トーセンジョーダンだけは押さえる。3年前の有馬記念は押し出されて逃げる展開になった上にヴィクトワールピサに早めに来られて、一昨年は超スローのキレ味勝負になり、いずれも苦しい展開ながら5着に粘った。それ以外は中山芝3戦全勝でコース適性はかなり高い。この馬もジャングルポケット産駒でグレイソヴリン系。ある程度復調しているなら馬券圏内になる。
あと怖いのはカレンミロティックだけど、基本的にはスピードで押し切る馬だと思うので、時計のかかる今の馬場で距離延長はどうだろう。かといってハナを切ってしまえば他馬の目標になって厳しいと思う。