天皇賞・秋

一番人気に支持されるであろうスイープトウショウを素直に信用できない。能力自体は歴代の名牝と比べても遜色ないと思うが、それを発揮できる条件が整うかどうか。
この馬が連対した大レースを見直すと、オークス4番人気、秋華賞2番人気、安田記念10番人気、宝塚記念11番人気、エリザベス女王杯2番人気、京都大賞典2番人気といったように、自身が1番人気の重圧を背負ったケースが一度もない。本命馬が別にいたことによって自分の思い通りにレースを進めることができたことは否めない。また東京では4戦して一度も勝利を掴んでいない。超強力な瞬発力を持つこの馬は、そのぶん長い直線では仕掛けどころが難しい。
これまで大レースで人気の重圧を背負って勝った経験がなく、東京で勝った経験もない牝馬が、天皇賞で一番人気。これは消し時だろう。休み明けを苦手とする馬が一年ぶりの休養明けでいきなり勝利してしまった点も気になる。2走ボケがあるかも。


ダンスインザムードも過去2年13番人気で好走して、今年は3〜5番人気。近年牝馬の活躍が目立つとはいえ、牝馬が人気するなら牡馬から入るほうが無難だ。




といってもあんまりいい馬いないんだよね。バランスオブゲームが出ていたら本当に本命打っていたと思う。



代わりといっては何だが、期待するのは同世代のファストタテヤマ。


東京実績( 0 0 0 5 )のために全く人気してない。だが一昨年の目黒記念ではメンバー中上がり2位、去年のアルゼンチン共和国杯ではメンバー中上がり3位の脚を使っていた。最後は地味に追い込んで差を詰めてきていたのだ。だが東京は京都外回りとは違い、直線入口の坂の部分で一気に差を詰める瞬発力がないと、差し馬は届かない。そのためファストタテヤマは勝ち負けの争いに加わることすらできずに後方のままだった。
だが今年のこの馬はちょっと違う。これまでは上がり34秒前半が最高だった馬が、今年は札幌記念で33.8、京都大賞典では32.8の末脚を使って豪快に追い込んできた。
アドマイヤムーンには札幌でキレ負けしたが当時の斤量差3㌔が今回は2㌔に詰まるし、小回りから長い直線に替わるのもこの馬にプラスだ。京都大賞典の上がりはあのスイープトウショウと互角だった。むしろ外を回してヨレながらこのタイムをマークしたという点ではファストタテヤマのほうが内容的には上だったと思う。
京都大賞典の予想のときにも書いたが、今年のこの馬はステイヤーというより中距離馬のようなパフォーマンスが目立つ。瞬発力さえ身に付けば、長い直線をフルに伸びる持続力のあるこの馬にはきっと東京競馬場は得意コースになる。かつてツルマルボーイも古馬になってから瞬発力を身につけて東京のGIを取った。


アルゼンチン共和国杯なら勝ちを見込んで勝負をかけるのだが、さすがに天皇賞となると怪しい。だが札幌記念と京都大賞典でさほど差のない競馬をしたライバル2頭が人気している点は注目に値すると思う。今の府中が時計がかかり、外差しが決まりやすい状態というのもこの馬にとって幸運。出番はあるかもしれない。複勝くらいは押さえておきたい。




あとは毎日王冠と京都大賞典で1番人気で負けたアサクサデンエンとインティライミが気になる。前者は叩き良化型。後者はスローに泣いた。今回こそ狙い目。



◎ファストタテヤマ
○インティライミ
▲アサクサデンエン



まさか秋天でファストタテヤマに◎打つことになるとは思わんかったw