ヴィクトリアマイル

そうそう、今週はヴィクトリアマイルだったか。
第1回から早速サンデーが大挙して押し寄せてきた。24頭の登録馬のうち13頭を占めるのだから怖い。


国内外から一流マイラーが集まる安田記念がハイペースになるのはわかる。だがハイレベルとは言えないNHKマイルCでも、1000の通過は57秒台中盤のラップが刻まれることが多い。やはりGIの雰囲気が騎手を駆り立てるのか。第1回ヴィクトリアマイルに集まった人気馬たちもなかなか濃い。そして圧倒的人気を背負うであろうラインクラフトが先行馬。これは想像以上に速いラップが刻まれることになるかもしれない。少なくともラインクラフトを楽に先行させることはないだろう。


先週のNHKマイルCでは、直線入り口で瞬発力を発揮したキンシャサノキセキが最後は伸び脚を欠いた。内ラチ沿いの伸びるスペースを突いた武豊と横山典の判断が功を奏した。
だが武が通ったすぐ外はもう荒れていた。2頭分のスペースも、今週末の雨と土日の競馬で、日曜メインの頃には消えてなくなる可能性が高い。伸びるのは外か。となると先行力が武器のラインクラフトにはますます厳しい。


ラインクラフトと対戦成績2勝3敗のエアメサイアから入ろうと思う。前走ではラインクラフトに突き放されてしまったが、あの日の阪神競馬場は向い風が強く、それを克服できない馬は少なくなかった。あまり参考にしない。
去年のエリザベス女王杯のとき、秋華賞の勝ちタイムなども含めてエアメサイアの過剰人気ぶりを書いた記憶がある。だが終わってみれば、最後方の絶望的な位置取りからよく追い込んできた。オークスでもシーザリオを追い詰めたように、この馬には東京向きの、一瞬の瞬発力がある。東京替わり、距離延長、そしてラインクラフトの先行力が活きないタフな展開になれば、逆転できる余地はありそうだ。
瞬発力があって、最後まで粘るスタミナもあり、ラインクラフトに劣るのは先行力。これはハイペースの東京マイルGIに必要な条件をかなり満たしている。
サンデー産駒初の東京マイルGI勝利は、母父トニービンの後押しを借りることにしよう。母父ノーザンテーストでした。最近間違えてばっかりだな。


瞬発力だけならディアデラノビアの方が上で、こちらも当然有力。前走のような重い馬場の阪神コースは大の苦手。あれだけ走れるなら東京替わりで好走必至だろう。
だがこの馬はゴールが近づくと前の馬と脚色が一緒になるケースが目立つ。最近は特にそう。最後で交わしきれない不安がある。


ヤマニンシュクルは小回り向きで、末脚はあまり持続しない。チアフルスマイルは横山典が怖いが「最後の最後で追い込んでくる」タイプなので東京で届くシーンは想像しにくい。
マイネサマンサが粘りこむくらいなら素直にラインクラフトが勝つだろう。ダンスインザムードはヤネが頼りない。ヤマニンアラバスタは最近の競馬を見る限りマイルは忙しすぎる。最後方からの競馬では厳しい。
エアジハード×トニービンという血統が面白いアグネスラズベリだが、短距離の差し馬がいきなり東京マイルで通用するケースはあまりない。経験を積めばまた変わってくると思うが、いきなりこのメンバー相手ではハードルが高いか。



◎エアメサイア
○ディアデラノビア
▲ラインクラフト


ということで、この三連単。
穴党には辛いレースだ。1点だけにしとくか。
今週は土日とも更新できないので、このくらいで。