ジャパンC

東京競馬場はCコースになった先週からかなり極端な内有利の馬場状態になっている。
過去のジャパンCでも、こんな酷いトラックバイアスで行われたことはたまにあった。例えばショウナンパンドラの15年や、ブエナビスタの勝った11年で、これらの年では内からラストインパクトやジャングルクルーズ、ジャガーメイルとトレイルブレイザーらが伸びて健闘した。外を回した馬は壊滅だった。広い東京競馬場を一周してなお直線でいかに脚を伸ばせるか、末脚のキレとスタミナの両方が問われるレース。内が延びる馬場なら内で脚を溜められなかった馬が上位に来るのは難しい。
時計も大分速くなっているようだし、サトノクラウンはちょっと減点か。サトノクラウン以外に事前に気になっていた馬が6頭いたんだけど、その6頭すべてが3枠までに綺麗に納まるという奇跡。なのでもう4枠より外は見ません。


ジャパンCでは長距離適性が求められる。時計勝負が得意でスタミナ豊富で、実際去年のこのレースで2,3着に来ているサウンズオブアースとシュヴァルグランは警戒しておきたい。
特に人気を落としたサウンズオブアースが怖い。去年も京都大賞典はイマイチだったのに本番で一変した。それ以外4戦いいところなしだけど、毎年冬にしか走らない馬だし、前走京都大賞典は調教も緩かったのに馬体はマイナス12キロで明らかに仕上げ不足だった。今回は一週前追い切りでかなり動いたようだし、10月頭だった前走とは気候もまるで違う。これだけ人気が落ちたら押さえておきたい。


あとは外国馬イキートス。
去年のこのレースでサウンズオブアースから0.2秒差の7着に好走している。それも最後方待機から直線入り口ではかなりの瞬発力を発揮して、一旦は3着はあろうかという手応え。最後の100メートルで力尽きたとはいえ十分な見せ場を作った。
去年はバーデン大賞を勝っただけで他のGIでは4,5,4着という成績に過ぎなかったけど、今年はGI4つを含む6戦して( 1 4 0 1 )という安定した成績で、凱旋門賞7着以外は全て連対している。馬の能力は去年より上。陣営もジャパンCには慣れたはずで、去年以上の走りがあってもおかしくない。


そしてイキートスに注目するなら、そのイキートスを今年3度にわたって下してきたギニョールを無視できない。
去年のバイエルン大賞ではペースメーカーとして出場してまさかの逃げ切り勝ち。それまで右回りばかり使われて( 2 0 3 3 )だった最低人気馬が初の左回りで激走してみせた。今年も右回りのレースでは4着に敗れているけど、左回りでは( 4 0 0 1 )。半年ぶりの休み明けでフランスで負けた以外、左回りではGI3つを含めて全勝していることになる。
この馬が2連覇したバイエルン大賞が行われたミュンヘン競馬場は、左回りで最後は緩やかな上り坂の560メートルの直線が待ち構える、東京競馬場とかなり似たコース。バーデン大賞が行われるバーデンバーデン競馬場もこれと似ている。これだけ長い直線を、少頭数の競馬で逃げに打って出て、差し馬に一歩も引けを取らない末脚を繰り出して接戦を凌いで勝ち続けている。そしてこれだけ勝ち続けているのに現地ですら重賞では一度も一番人気になっていないという地味キャラ。まさにドイツ版キタサンブラック。
本家キタサンブラックは一番人気を背負うようになった去年秋から、逃げるのを露骨に避けるようになってきた。そして前走ではついに出遅れ。今回も逃げることは考えにくく、ここはギニョールが楽にハナに立てるだろう。逃げが楽に勝てるコースではないけど、もしキタサンブラックが出遅れて外を回すような展開にでもなれば面白い存在だと思う。


◎ギニョール
○イキートス
▲サウンズオブアース
△シュヴァルグラン
△キタサンブラック
△レイデオロ


◎○▲それぞれ一頭軸の三連複とかにしてみるか。あんまりしない買い方だけど19点。
あとはキタサンブラック1着→レイデオロ2着→◎○▲3着の三連単3点も加えるか。


本当はトーセンバジルが出てきたら買うつもりだった。忘れないように書いておこう。