中山牝馬S

本命はデニムアンドルビー。デビュー3戦目で未勝利を脱出して4戦目でいきなりGIIを制覇。そこから18戦中GIが14戦、残る4戦はGII。それもそのほとんどが牡牝混合の王道レースばかり。JC、宝塚記念、阪神大賞典で2着のほか、秋の天皇賞や有馬記念でもトップホースと差のない競馬をしている。古馬になって唯一の牝馬限定戦だったヴィクトリアマイルでは高速馬場の前残りに泣いたもののストレイトガールと同等の末脚を繰り出して7着まで追い上げた。よりによって一番向いていないレースに出てしまっただけで、もし牝馬限定の中距離重賞を渡り歩いていれば今頃いくつものタイトルを手にしていたに違いない。
一年半の長期休養後は3戦して着外ばかりだけど、復帰戦の金鯱賞は高速馬場の前残り決着で、最後方から上がり最速の末脚を繰り出して0.5秒差。同じ上がりだったスズカデヴィアスはその後差し馬として急成長している。ゴール前は前が詰まってほとんど追ってなくて直線前半だけであそこまで差を詰めたことを思えば復帰戦としては文句のない内容だった。有馬記念でも伸びない大外を強引にマクってサウンズオブアースと差のない競馬をしている。この2戦とも、今回出ている他のどの牝馬でも簡単には真似はできない走りだったと思う。
初ダートのフェブラリーSは度外視できるし、結局復帰後の3戦を見て評価を下げる要素は特にない。中山牝馬Sは例年差しが強いレースで、今年も内が荒れて外差しが十分届きそうな馬場状態。牝馬限定G3のメンバーなら地力上位。ハンデも5.5キロで納まるなら軽い。単勝ではちょっと売れてるけど連勝では実質7番人気に留まっていて狙いどころだと思う。


デニムアンドルビーから狙うなら是非ヒモに入れておきたのはウキヨノカゼ。半年休養した後のターコイズSでは珍しく中段から積極的な内容で直線先頭に立ったけど外差しの流れに飲まれて4着。逆にニューイヤーSでは前残りの流れで大外を回して敗退したけど上りは最速を記録した。末脚は衰えていない。1800がどうかだけど、前半置かれずに済む分、これくらいの距離のほうが合う可能性も十分ある。


デニムアンドルビーとまともに戦えそうなのはビッシュとマジックタイム。ビッシュはまともなら勝ってもいい馬だと思うけど、秋華賞に続きジャパンCもまるで見せ場なし。3歳時に活躍した牝馬が突然パタッと走らなくなるケースはちょくちょくあるのであまり信用しにくい。
パールコードは堅実だけどちょっと過剰評価かなという印象。秋華賞は上位陣がその後条件戦も勝てていないように低レベルだったと思うし、クラシックトライアルでもあまり見せ場はなく、女王杯でも前残りの展開に恵まれての4着でシングウィズジョイにはしっかり差を付けられた。先行してしっかり伸びるスタミナがあるので活躍できる場は多いけど、決めて勝負になることの多い中山牝馬S向きではないかも。
デニムアンドルビーやウキヨノカゼと一緒に買うならやはりマジックタイムが筆頭格。脚質的にどれが頭に来るか決めにくいし、ヒモを真面目に考え出すとハピネスダンサーやプリメラアスールあたりまで気になってくるので、いっそ3頭に絞って馬連・三連複・三連単で勝負してみるか。


◎デニムアンドルビー
〇ウキヨノカゼ
▲マジックタイム