マイルCS

逃げ切りやすい重賞というと京都1400外回りのスワンSが筆頭格だけど、京都1600外回りもそれに次いで逃げ切りが起こりやすい条件の一つ。京都金杯、デイリー杯2歳S、京都牝馬S、シンザン記念などいずれも逃げ馬の成績は非常に良い。
マイルCSはさすがに出走馬のレベルが高くなるため傾向は全く違っていて、91年のダイタクヘリオス以来、逃げ切りは出ていない。しかし93年イイデザオウ、96年エイシンワシントン、97年キョウエイマーチ、03年ギャラントアローに09年マイネルファルケなど、ちょっと力が足りないような馬がたまに粘って穴を開けているのも事実だ。
ハイレベルな京都1600外回りで逃げ馬が残るために一番必要な条件は、単純に「時計がかかること」だと思う。90年以降、過去25回のマイルCSを走破時計順に並べたとき、逃げ馬が馬券に絡んだ上の6件は歴代16位、17位、19位、22位、24位、25位といずれも下位に集中している。ちなみに18位、20位、23位のレースも逃げ馬こそ残らなかったものの2,3番手から進めた馬たちによる前残り決着だった。京都外回りGIでも1分33秒台の時計がかかるときには、後方からの末脚は間に合わない。キレが削がれて後方でもがくうちに前の馬が粘りこんでしまう。
今の京都の馬場はそれほど時計がかかっているわけではないけど決して高速馬場でもなく、1分33秒を切るくらいの決着だろうか。外差しが届いているようにも見えないし、ある程度前の位置を取った馬が有利ではないかと思う。


本命はミッキーアイル。スプリンターズSは完全に勝ったと思ったところでデムーロの急追に屈したけど、さすがに地力の高いところを見せた。34.1-33.5のペース配分はちょっと遅かった。もう少し速いペースで運んでいたら後続に脚を溜めさせないまま押し切っていたんじゃないかと思う。最近の落ち着いたレース運びと単騎逃げ確実の展開なら、このメンバーの京都マイルGIでも互角以上に戦えると思う。少々時計のかかる馬場にも全く不安はない。
逆に1番人気サトノアラジンは高速決着を得意とする追い込み馬。トライアルで目を見張る末脚を披露してはGI本番で伸びを欠くことも多い。GIで一番人気の川田も不安だし、いっそ消してしまおう。イスラボニータも完全に勢いを無くした感じだし、フィエロ、ロードクエストも後ろから行く馬であまり手が出ない。相手にはそこそこの位置からしぶとく脚を使えそうな馬を中心に。特にディサイファは前走毎日王冠が先行してそこそこ検討した。天皇賞でも好走したロゴタイプあたりと比較しても悪くなかったし、ここらで一発ないか。


◎ミッキーアイル
○ディサイファ
▲マジックタイム
△ウインプリメーラ
△ヤングマンパワー


◎軸で馬連と頭固定三連単。