安田記念

ストレイトガールがいたら単勝で大きく勝負したかった。この条件ならモーリスよりも強いんじゃないかと思ってるんだけど。


今年はもっと穴人気するかと思ったクラレントが結局単勝50倍級になるようなのでここから入ろうと思う。
現役屈指のサウスポーで、東京と新潟では( 5 1 4 6 )。大きく崩れたのは不良馬場の東京スポーツ杯と安田記念、距離不適のダービー、そして去年スローで出遅れて最後方から進めた毎日王冠くらい。いずれも敗因ははっきりしていて、それを除けば重賞5勝、GI3着2回を含む( 5 1 4 2 )という安定した成績を残している。馬券圏内を外したのもキャピタルSの僅差4着と距離が長い天皇賞の6着があるだけ。GIホースでもここまで安定した成績はなかなか残せない。
去年の安田記念は先行馬が上位を占めたことで「スローの展開に恵まれた」と評価する向きもあるようだけど、実際のところ1000の通過57.3は例年と比べて決して遅くないし、上がり33秒台を記録したのもたった2頭だけ。クラレントがいなければ1,2,3番人気が順当に3着以内を占めていて後続はしっかり離されていたわけで、総合的な実力を問われた展開での3着だった。
東京・新潟以外では( 2 0 2 14 )で、デビューからの2連勝を除けば一度も連に絡んでいないという極端な成績。それでも前走のマイラーズCは3着に好走して穴を開けた。枠の利があったとはいえ、結果的に掲示板はこの馬以外後方待機馬が占めていて、サンライズメジャーやレッドアリオンら他の先行馬は沈んだわけだから、それほど恵まれた展開ではなかった。それでも不得意の右回りで健闘したのだからよほど状態が良い証拠。得意の左回りならさらに上積みが見込める。
今回はこのメンバーでこの枠ならハナを切る可能性もある。目標にされる分不利になるかと思ったけど、これまで逃げた2回がいずれも好内容。13年の毎日王冠では最後エイシンフラッシュとジャスタウェイに捕まったものの0.1秒差の3着に健闘していて、レッドスパーダ以下を見事完封してみせた。出走馬の半分近くが32秒台で上がってくる極端なスローペースだったのは逆に遅すぎた、もう少し速いペースで逃げていれば勝っていた可能性もあったと思う。去年の天皇賞ではエイシンヒカリを抑えての果敢な逃げに打って出て、4角でエイシンヒカリが一気に先頭に立って早々とラブリーデイも攻めてくる厳しい展開だったものの食い下がって6着の大健闘。先行馬で残ったのは結局この馬とラブリーデイだけだった。適距離ではないレースでもかなり強い競馬を見せていたので逃げるスタイルが最も合っている可能性もある。東京マイルで逃げたら面白い。



相手は素直にモーリスだけど、ほかの人気どころにはあまりここで買いたいタイプがいない。
サトノアラジンの前走の上がり32.4は凄い脚を使ったように見えるけど、サンライズメジャーやアイラインも速い上がりを記録しているし、一皮向けたというよりはBコース替わりで特殊な馬場だったとしか思えない。過去の京王杯SCの例で言えばサダムパテックやスーパーホーネットのような印象。安田記念でも通用したヴァンセンヌやストロングリターンは、先行馬が上位を占める展開の中で他馬とは全く違う末脚で追い込んできていた。
イスラボニータはやっと得意の東京マイルということで人気してるけど、中山記念が不甲斐無さ過ぎたし、大阪杯の5着もいくら相手が強かったとはいえ着順ほどの見せ場は無かった。超スローの上がりだけの勝負でしかも上位入線馬たちより後ろから仕掛けたわけだから、少しでも詰め寄るなり、せめてもう少し離されずに僅差の争いをしてほしかった。最近勢いの無いヌーヴォレコルトを交わすのがやっとという様子では、大一番であまり期待をかけにくい。
リアルスティールも元々強い馬だと分かってるわけだしドバイで勝ったことで特に評価を上げる必要もない気がする。コーナー2回のコースでは3戦3勝という話もあるけど、コーナーの数を気にするような馬なら菊花賞で2着に来てはいないだろう。どんなコースでもそれなりに走れる馬で、能力を最大限引き出せるかは騎手次第、という印象。この騎手でこの人気ならせいぜいヒモまでの評価しかできない。



それよりは面白そうなのはダノンシャークかな。去年はほとんどいいところがなかったけど、今年緒戦の阪急杯では最後方から最速の上がりを繰り出して見せ場を作った。1400はこれまで全く実績がなかった距離で、しかも逃げ馬がそのまま残る高速決着、そして最後は前が詰まって追えない不利があったにも関わらず0.3秒差まで追い上げたのはかなり評価できる。前走の2着も通ったコースの差だし、全盛期とそれほど変わらない評価ができる状態にあると思う。安田記念も不調の去年こそ負けたけどそれ以前は3着と4着がある好相性レース。


ディサイファとフィエロも悩んだ。ディサイファは1800で一線級に迫る強さを見せているわけで、1600でも恥ずかしい競馬にはならないだろう。フィエロも人気を落としたけど前走は藤原厩舎の休み明けだし、外を回したことを思えば悪くない敗戦だった。
ただディサイファはエンジンのかかりの遅い馬だし、実は1600がベストでここで一変するというところまでは想像つかない。武豊も穴馬で無理にGIを勝ちには行かないタイプ。フィエロは東京経験は僅か3戦ながら、坂を上るとパッタリ止まってるのが気になる。淡白な馬で平坦の京都向き。といっても去年のこのレースで4着に来てるんだけど、本気を出したクラレントよりはハッキリ実力が下だと認識させられるレースだった。
モーリスやリアルスティールに明確な消し要素もないので、あまり点数を広げられない。ディサイファとフィエロはうまくいってもせいぜい掲示板までかなという気がする。クラレントとダノンシャークの2頭はデキさえよければ東京マイルGIで勝ち負けが期待できる、モーリス以外の相手には格負けしない能力を持っていると思う。




◎クラレント
○モーリス
▲ダノンシャーク
△リアルスティール



◎○の馬連と、◎と○からの三連単で。