前走鮮やかに後方一気を決めたレーヴミストラルが人気だけど、一気に本格化したというよりは、のんびり末脚を溜める競馬がスローな展開としょぼい相手にうまくハマったという印象。今回は僅か1ハロンとはいえ短縮でペースも違う。最近の京都記念を振り返るとキズナ、ハープスター、ジェンティルドンナ、ジャスタウェイ、ショウナンマイティ、ダークシャドウ、ヒルノダムール、ウインバリアシオンなど、錚々たる末脚自慢が直線で思うように伸びずに人気を裏切っている。せっかく直線まで溜めても、長い脚を使う先行馬と上がりの差が出にくいレース。追い込みの人気馬は嫌ったほうが面白い。
本命はヤマカツエース。中山金杯では超スローで大逃げするマイネルフロストを自ら捕まえに行って快勝。右回り中距離戦なら相変わらず全く崩れていない。今まで一度も1番人気になっていない地味な印象の馬だけど、柔軟な脚質に加えて道悪適性も十分で、ほとんど隙が無い。相手は少しずつ強くなるけどもう少し追いかける価値がありそう。
◎ヤマカツエース
○トーセンレーヴ
▲スズカデヴィアス
△ヒストリカル
△ショウナンバッハ
△レーヴミストラル
サトノクラウンは前走負け過ぎだし、まだ様子を見ないと怖くて買えない。来たら仕方ない。タッチングスピーチはここまで順調に使われてるけど、一線級の末脚を持つ代わりに極端にエンジンのかかりが遅い馬で、仕掛けどころが難しい。今回は福永だし消していいのでは。道悪もかつて惨敗経験がある。
アドマイヤデウスはもう少し人気がなければ押さておきたいところだけど、前走有馬記念も好枠だったのに結局それほど伸びなかった。本来ならサウンズオブアースと同等に走れても良かったはずで、勝負どころでしっかり置かれてしまったあたり、復調はもう少し先ではなかろうか。岩田も相変わらず成績が悪い。
その有馬記念で最後目を見張る末脚で追い込んできたのがトーセンレーヴ。位置取りが後ろになりすぎたけど、マイルでも先行していたようにもっと良い位置で競馬ができるはず。厳しい斤量を背負いながら昨秋オープン特別を2連勝。59キロを背負って56キロスーパームーンを完封したのは評価できる。休養を挟んで3年くらいずっとマイルばかり使われてきたけど、この兄弟姉妹はみんな距離が伸びたほうが強い。
不安なのは堅実に走っていた若い頃に道悪のときに限って大負けしていたこと。でも最近の走りを見ていると馬自身が前を捕まえに行こうとするひたむきさを感じる。今ならこなせないか。
去年2着の逃げ馬スズカデヴィアスも怖い。前走は2番手の馬に突かれてあまり息の入るラップにならなかったけど、今回こそマイペースでハナを切れる。ディサイファに千切られたとはいえ他との差は僅か。展開次第で粘りこむ地力は持っている。
道悪で選べばヒストリカル。10番人気に甘んじているのは阪神と比べて実績の少ない京都だからだろうか。しかし京都もかつてきさらぎ賞で強豪相手に2着に好走していて、道悪で力の要る馬場になりさえすれば十分適性がある。前走のチャレンジCは通ったコース取りの差を思えば勝ち馬と同等の評価はできる。この馬もマイルよりはこれくらいの距離の方がゆったり運べていいのでは。不安は騎手。
後方脚質からはもう一頭ショウナンバッハを拾うか。同じ追い込みでもレーヴミストラルのように溜めてスパッとはキレない馬で、新潟や東京を中心に使われてなかなか勝ち上がれなかった。最近力をつけてきて、前走AJCCでは追い込んで3着入線。ステイゴールド産駒らしく短い直線での厳しい競馬が合っているようで、それなら道悪も合うんじゃなかろうか。
レースヴミストラルは保険程度のヒモにして◎頭固定三連単で。
