富士S

今の東京は開幕週から差し競馬が続いている。逃げた馬は( 0 1 0 28 )。時計も相当速いけどとにかく外差しが目立つ。内の先行馬がわりとバテてやすくて、スタミナのある馬でないと末脚を伸ばせない印象。一昨年毎日王冠をチョウサンが勝った時期の馬場と少し印象が被る。先週のムードインディゴは特にそうだった。
今年の芝が普段と少し違うのは、好走馬の中に洋芝巧者が多いことからも分かる。スイートブレナム、アメジストリング、メジロシュタイン、ダークエンジェル、マイネルスターリー、グラスキング、ワルキューレ、ビエナビーナス等、札幌競馬かと見間違うようなメンツが上位に食い込んでいる。


今回の富士S出走馬には函館・札幌実績の目立つ馬はほとんどいないんだけど、洋芝の消耗戦に強くて東京マイルにも実績のある馬と言えば、何と言ってもエイシンドーバー。
速い上がりが使えないのでスローの瞬発力勝負になると厳しいけど、その分ハイペースの耐久戦になれば強さを発揮する。本質的には時計のかかる馬場の方が向いているはずだけど、東京でも締まったペースになればGI入着級の力を発揮できる。安田記念1.32.7で6着の持ち時計があって、東京1400のレコードホルダーでもあるので時計勝負にもそれなりに対応できるはず。
10か月ぶりの休み明けのせいで12〜13番人気になりそうだけど、休み明けは( 2 0 1 2 )で、着外の2戦は一昨年のマイルCS7着と去年の富士S4着という正真正銘のポン駆けタイプ。その去年のこのレースでは1番人気を裏切っているけど、その後の2戦でも分かるように明らかに本調子ではなかったし、何より内が絶対有利な馬場で前が止まらなかった。今年の馬場で人気を落とした今ならきっと違う結果になる。


◎エイシンドーバー
〇ライブコンサート
▲マイケルバローズ


東京の消耗戦の実績という点では今年安田記念5着のライブコンサートも評価できる。ただ流石に持ち時計が寂しすぎるか。
マイケルバローズも左回りのマイルなら重賞級。不調期の去年もこのレースでは0.4秒差まで追い上げてきた。前走の単勝万馬券は展開の恩恵が大きかったけど、引き続き人気しないみたいなのでヒモとしては面白い。


このへんから強力な3歳マイラー達にパラパラ流してみよう。
下手したら天皇賞でも通用するんじゃないかと思っているレッドスパーダが54キロというのはかなり魅力なんだけど、内で先行する脚質が今の馬場とこのメンバーで果たしてプラスに働くかどうか。追い出した時の反応は決して良くなくて、一旦加速してからぐいぐい伸びていくタイプ。ぜひマイルCSに駒を進めてほしいんだけど、仕掛けどころを逸するとジリ貧にもなりかねない。