宝塚記念

ディープスカイの圧倒的な人気ぶりにはどうしても違和感がある。
成績は安定しているしここも大崩れはしないと思うけど、古馬との混合戦でまだ一度も勝ったことがなく、得意の東京2400ですらスクリーンヒーローに金星を献上していて、安田記念の時計も同日古馬1000万(牝)と比較すると遅すぎる。さらに今回は決して得意とは思えない阪神内回りの2200メートル。これで単勝1.6倍なら、アタマはないと信じて他の馬から勝負してみたい。


とはいえ2番人気のサクラメガワンダーには番狂わせの期待は持てない。この馬は格下相手に早めに抜け出す形でしか勝つことができない。京都記念でアサクサキングスにあっさり競り落とされたように、少し強い馬との叩き合いになると簡単に引き下がってしまう。


それよりは天皇賞上位3頭の最近の充実ぶりの方が好感が持てる。もともと宝塚記念は天皇賞好走組が安定して結果を出すレース。
天皇賞の内容もそれぞれ良かったけど、この上位3頭はサクラメガワンダーと違って、自分の得意な形に持ち込めれば少々格上の相手でもねじ伏せる「大一番向きの決め手」を持っている。あとはその決め手を今回発揮できるかどうか。


本命はアルナスライン。去年はいくら負けても毎回過剰人気してたのに、いつの間にか好走しても人気の上がらない地味なタイプになってしまった。
しかしその秘めた能力の高さは顕在。天皇賞の2着は4角での落鉄と外を回した分の差で、一番強い競馬をしたのはこの馬だったと思う。今回は心配された雨も降らなかったので、先行策から長い脚を使って高速決着で押し切るというこの馬の得意パターンに持ち込めそうだ。日経賞でこの馬のやる気を引き出したチークピーシズを再び着用して万全の態勢。


◎アルナスライン
○ディープスカイ
▲ドリームジャーニー


ドリームジャーニーも前走の天皇賞では一気の距離延長、苦手な18頭立て、過去3度とも二桁着順に沈んだ斤量58キロ、内枠絶対有利の馬場状態、と厳しい条件が並んでいたにも関わらず3着に健闘した。今回は距離短縮、阪神内回り、少頭数と得意条件に替わる分だけチャンスは広がると思う。
ただやはり58キロが重くのしかかる。それに今の前有利の馬場を考慮すると少し厳しいか。