武豊降板

今週はなかなか面白い出来事があったらしい。


詳しい経緯は知らんけど、結果を出せなかったら降ろされる、てのはごく当たり前。「何が何でも武豊」という今までの風潮がおかしかったのだ。毎年200勝してるとはいえ武豊だけがダントツに上手いわけではない、というのは競馬ファンなら誰でも分かってることで、すでにシンザン記念で代打に成功している岩田をもう一度登用してみるのは別に暴挙でも何でもない。むしろもっと何年も前に誰かがやってもよかった。
オーナーサイドも騎手も、人間だからこそお互い不満が募ることもあるだろうから、ギスギスしたまま共に戦うくらいなら一旦袂を分かてばいい。振り回されたタスカータソルテ陣営や岩田は大変だけど、結果的にタスカータ陣営は武豊をゲットしたわけだし、岩田のほうも抜擢されたこと自体は名誉なことなわけで後は結果を出すしかない。
オーラと豊のコンビが見れなくて残念に思うファンもいるかもしれんけど、「だから競馬やめる」なんて言い出す奴はいないだろ。結局ファンに対しても話題提供に繋がったわけだ。去年のディープフィーバーに今ひとつ乗り切れなかった競馬ファンの中には「何が何でも武豊」の風潮に嫌気がさしていた人も多かったはずで、そういう人の競馬意欲を煽れるならプラスの効果のほうが大きい。


これで武が発奮して復調してくれれば言うことないし、絶縁して時間を置いてから復縁した例だってこの世界はたくさんある。結果的にアドマイヤオーラがダービーを勝つどうかはわからんけど*1、リスクを承知の上で降板させたオーナーサイドの判断は決して間違ってはいない。
一番理想的なのは「失敗したら一流騎手でも降ろされる、成功したら下位騎手でも続投させる」というサイクルがうまく回ることだと思う。その点で、もう一度ドリームパスポートに高田潤を乗せてGIに出してくれれば言うことなしなんだけど。



しかし、この武降板を言い出したのがオーナーなのか調教師なのかどっちなんかな?オーナーが武に拘ってきたのは有名だけど、調教師はアドマイヤ以外で武を乗せることはほとんどなかった。武の日記に「オーナーサイドからの連絡であっけなく」と書いてあるのも、むしろ「調教師から全く連絡がなかった」と読めなくもない。溝があるのは武と調教師か?

*1:多分負けるだろうけど