中山記念

中山の芝は開幕週Aコース。内枠絶対有利で前が残りやすい。メインの韓国馬事会杯はやたら上がりがかかったが、どうやらその時間帯は直線の向かい風がひどかったそうだ。他のレースを見る限り時計は十分に速い。中山記念も1分46秒の争いになる。


ハナはシャドウゲイトだろうか。この2連勝は見事。だが極悪馬場の金杯を軽ハンデで逃げ切るのと、良馬場のGⅡを人気で逃げ切るのとでは求められる資質が全く異なる。ここは黙って消し。多分インティライミあたりと共倒れ。
極端なスローにでもならない限りエアシェイディもいらない。東京、マイル、スロー、瞬発力勝負という条件が重なってようやくGⅢを勝てるかどうか。中山の中距離重賞では善戦が精一杯だ。逆にハイペースの我慢比べが得意なのはブラックタイドのほうだが、こちらは恐らく時計に限界がある。1分48秒台でないと厳しい。
トウショウシロッコとダンスインザモアは重賞では地力不足。この馬場ではとても届かない。メイショウオウテも現状ではスロー限定サンデーの域を出ていないようで、手が出にくい。
マルカシェンクは本来ならこのへんのGⅡを勝って当然の実力馬なのだが、前走小倉での負け方が不満。「瀬戸口のマルカ」と言えば、使い詰めで調子を落とすと長いスランプに陥って勝ち星から遠ざかるイメージが強い。休養をとるまでしばらく様子を見たい。



結局、買いたい馬は2頭残った。




まず有力なのはローエングリン。
一時期の不調からは脱したようだが、かえって扱いが難しい馬になった。59㌔で重賞で好走してきて、今回は58㌔。毎日王冠3着も立派で、実績的にこのメンバーなら上位は間違いない。
コースも枠も最高だが、脚質に少し不安がある。昔逃げていた頃のこの馬は、自分より弱いGⅢホースを完封し、GI級の先行馬にはキッチリ捕まるという、模範的なGⅡキャラを務めていた。マイペースで「レースを作る側」に立っていたからだ。だが今は脚質も中途半端で、正攻法と呼ぶにはどこか頼りなく、むしろ「展開に振り回される側」に立ってしまった。好走はしても勝ちきれないかもしれない。


ローエングリンが3着した毎日王冠で、そこから0.1秒差の7着に好走したのがグレイトジャーニー。今回はこれを本命にしたい。当時は同斤だが今回はローエンが1㌔重い。逆転は可能と見た。
去年と一昨年の中山記念では着外に負けているが、去年は悪天候の上にメンバーが強すぎたし、一昨年はまだ重賞で戦う力がついておらず脚質も安定していなかった。もともと一瞬の瞬発力には欠けるが、淀みないペースで流れれば最後までいい脚を使えるタイプ。前走・東京新聞杯でもスズカフェニックスより後方から進んで、直線入口で離された分だけ遅れをとったが、直線の伸び自体はほぼ互角だった。2着エアシェイディとは0.2秒差。伸びない外を回した影響も大きかった。中山1800に舞台が替われば、少なくともエアシェイディは逆転できる。
枠は3枠6番。これより内に入ったのがトウショウシロッコ、マルカシェンク、メイショウオウテといった後方待機馬ばかりなので、上手く捌ければ最内のいいところを通れる。去年のダービー卿CTを勝っているように好時計決着も大歓迎。重賞で伏兵に騎乗したときの松岡も心強い。


◎グレイトジャーニー
○ローエングリン


最後粘るローエンを内からグレイトが捕らえきるところまで期待したい。単勝と馬連。