北九州記念

期待通りの好スタートから、後続を尻目に楽々と逃げ切ったコスモフォーチュン。最内から競りかけてきたサチノスイーティーを先に行かせ、その内にもぐりこむことを選んだ角田の好騎乗も光った。外へ外へと膨らんでいく後続を尻目に、4角を回った時点で決定的な差をつけて余裕のフィニッシュ。最終的な2着との差は0.3だったが、最後まで追っていれば3馬身は差をつけていただろう。これでサマースプリントシリーズは3戦全て「1000万しか勝ち星のない牝馬」による「楽勝」だった。
角田の重賞勝ちは、なんとあのスイープトウショウのファンタジーS以来になる。ダービージョッキーになって増えた騎乗数も渡辺栄厩舎の解散とともに再び減少していて、前年度はたったの10勝、関西リーディング34位。最近はフサイチパンドラで負けたイメージのほうが先行していた。だが他の騎手にはないここ一番の勝負センスはまだまだ健在。宮厩舎の馬に騎乗したのはおそらく今回が初めてだが、これを機に再び大きな舞台での活躍のチャンスがまた回ってきてくれればと思う。


しかし2着ゴールデンキャストでようやく1.08.3なのだから、時計は意外なほど遅い。今の小倉で外を回すことは距離のロスをするリスクに値するほどの価値がないことになる。近年の夏の小倉は開催後半になっても時計が落ちないケースが目立っていたが、今年は変化が速い。最終日の小倉2歳Sでは久しぶりに極端な外差しが見られるかもしれない。ともかく目まぐるしく傾向の変わる芝に惑わされないようにしたい。


4着には上がり最速を計時したタマモホットプレイ。良馬場ならとにかく安定した末脚を発揮できるようになった。あとは時計のかかる馬場、差しの届く展開にさえなれば一気に突き抜けることができる。セントウルS、スプリンターズS、スワンSなど、これから常に注意が必要になりそうだ。



今年一番の勝負と銘打った馬券のほうはとりあえず単複のみ。払戻がそこそこ多かったのでこれで年間回収率150%くらいになったかと思ったが、いざ計算してみたらまだ116%だった。今年は投入金額が予定よりかなりオーバーペースなのが痛かった。とりあえずチャンスを逃さなかったという点で「逆転タイムリーヒット」と言ったところか。まだ勝負は6回裏。終盤もフルスイングしていきたいと思う。