ジャパンC

本命はユニコーンライオン。昨年夏に逃げに開眼して宝塚記念でクロノジェネシスの2着。それも早めにレイパパレに交わされながらも差し返すかなり強い内容だった。その後蹄葉炎で「死にかけた」そうで、復帰後しばらくパッとしなかったけど、久しぶりにブリンカーを装着した前走福島記念で突然の復活勝利。復活のチャンスを狙っていたつもりだったけど、他にも逃げ馬が揃ってたし、その前の京都大賞典が逃げてサッパリだったからまだ当分無理と侮ってしまったのが悔しい。その日の福島はかなり外差し傾向が強い馬場で、逃げ馬で掲示板に載ったのはこの馬以外にいなかった。

宝塚記念の直前、この馬が初めて逃げた鳴尾記念も相当強かったと思っている。スローペースに落とし込んだ後、直線入り口で一気に差を広げて、追い込んだブラストワンピースと同等の上がりを繰り出して3馬身半差の圧勝。右回り( 4 3 1 13 )に対して左回りは( 2 0 0 0 )だから、かなりのサウスポーの可能性もある。今回中1週でジャパンCに挑戦。矢作厩舎の逃げ馬の強さはもう知れ渡っているし先日のパンサラッサのこともあるので、もっと穴人気するかと思っていたけど、15番人気の低評価。鞍上は大一番でほぼ実績なしの国分優作。人気サイドは末脚自慢の差し馬ばかりで、積極的に2,3番手で先行したい馬も見当たらない。これは天皇賞の再現のような展開があるんじゃなかろうか。

パンサラッサは1800ベストで、途中からペースアップして後は止まるまでひたすら粘るスピードタイプの逃げ馬。東京2000という逃げ切るのが難しいコースであれだけ好走できたのは、道中2,3番手の馬が完全に放置してくれたからに他ならない。それに比べるとユニコーンライオンは、タフさが要求される阪神2200で最後まで逃げ粘っているし、スローの鳴尾記念では差し馬並みの末脚を繰り出しているように、マイペースで運びさえすればスタミナがあって直線勝負ができるタイプ。距離が伸びてこそ強いと思う。そして東京2400は強い逃げ馬が出てくればしっかり残れるコース。今の東京も11月の5回開催になってからは前がよく残っていて、土曜競馬もしっかり内が残る馬場だった。今回はジャパンCとはいえ、実質G2のような相手関係。そもそも古馬GIで連対経験のある馬が出走メンバー中ユニコーンライオンただ一頭しかいないのだから、実績最上位と言ってもいい。頭まで十分期待できる。

 

シャフリヤールの前走は叩きというより実力的にあんなものだと思う。ダノンベルーガは前走流石の末脚を見せたのでここも当然有力だけど、前走がメイチの仕上げだったのではと言う気がして、さらに距離が延びることもプラスにはならなさそう。

差し馬の中で一番強いと思っているのは芝転向後( 3 0 2 0 )のヴェラアズール。エンジンのかかりの遅さはあるものの、一旦伸びる態勢に入ると止まらずにどこまでも伸びる。ブレークアップやポッケリーニを全く相手にしないあたり、広いコースならGIでも十分に戦える。ムーアが乗ってさらに弾ける可能性もある。

 

ユニコーンライオン

○ヴェラアズール

▲ダノンベルーガ

 

◎が力を出し切れれば○▲以外には負けない気がする。絞って厚めに勝負したい。

 

マイルCS

力関係の比較が難しいけど、それほど差はないはず。最近のGIでは珍しく前走トライアルをしっかり叩いた馬が多くて、予想する分には面白い。直前の雨で完全外差し馬場になった先週とは違って、時計がかかりつも内が十分伸びる馬場。土曜の競馬を見ていると外回りコースはドスローばかりだったのも気になった。騎手にとって先週のGIの外差しイメージが強すぎるのかも。今回も末脚自慢が揃っていて、阪神の長い直線コースで早仕掛けして差されるのは格好悪いし、道中我慢して直線で横一杯に広がっての追い比べになる可能性がある。そうするとむしろ内の馬が残るかもしれない。

 

とりあえずトライアルを見て本命と決めていたのは富士S3着のダノンスコーピオン。ほぼ前潰れのような流れで、上位の中では一番前目で競馬する厳しい展開。しかもGI馬2キロ増の56キロを背負ってあの内容は立派。NHKマイルも着差以上に強かったし、叩いた方が良さそう。差し馬の中では自分で動いてレースを作れるタイプだし、鞍上も阪神で圧倒的な勝率を誇っていて信頼度が高い。馬の力差が少ない時ほど、最後は騎手の腕に期待したい。

意外と人気が無くて気になるのはダノンザキッド。今年は安田記念毎日王冠は前目に付けて目標にされる厳しい展開で僅差。逆に関屋記念では完全前残りの流れで後方からしっかり差を詰めてきていた。完全なキレ味勝負ではどうしても苦戦するタイプだと思うけど、昨年このレースでも3着に来ているように、少し時計がかかって急坂もある中で中段からしぶとい末脚を繰り出すのが理想形。戦績を見返すとどう見ても冬馬で、今の時期は全く崩れていない。

内の先行馬では、ここまで差し馬を蹴散らし続けてマイル無敗のソダシが当然有力。ただこの馬は3歳以降、1番人気だと全部負けていて、人気を落とした時に好走するのがお決まりのパターン。パンパンの良馬場の高速決着の方が向くはずで、勝つまではどうだろう。むしろ怖いのは本格化したウインカーネリアンか。ホウオウアマゾンとこの馬が前に行ったら他の馬が控えてもおかしくなくて、引き離す展開になったら残りそう。

 

あとは行き脚をつけるためにあえて前走スプリントを叩いたというシュネルマイスターの心意気を買いたいのと、最内マテンロウオリオンまで押さえるか。最近は大外一気の極端な競馬が続いているけど、ある程度の位置でうまく馬群を割って伸びて来れるようなら能力的には通用しそう。横山典弘はここ2年ほどよくこのコースに乗るようになっていて、勝ち鞍こそ少ないけど連対率は川田・ルメールに匹敵している。

サリオス、ジャスティンカフェあたりも今の馬場はマイナスだと思うし、前走がいかにも少頭数トライアル向きの内容で、本番に繋がらなさそうな感じ。セリフォスはレーンが東京ばっかり乗ってて阪神外回りで未だ連対なしなのが気になる。ソウルラッシュも松山弘平が意外なほど阪神1600の成績が悪い。全体的に直線が短いコースの方が思い切って乗れて結果が出ているように見える。

 

◎ダノンスコーピオ

○ダノンザキッド

▲ウインカーネリアン

マテンロウオリオン

△シュネルマイスター

△ソダシ

 

川田頭固定三連単

 

福島記念

こっちも買ってみるか。

後方待機馬のキレ味勝負になったオクトーバーSで、唯一先行勢として上位に食い込んだパトリックが面白そう。早めに交わされてからもかなり粘り込む良い走りをしたのに、今回全然人気が無い。今までは後方から堅実に追い込むも届かずを繰り返すタイプだったけど、思い切って前に行ったのが良かったかも。好走歴が寒い時期に固まっている典型的な冬馬だし、

オニャンコポンは大して強くなさそう。それよりは札幌記念で4着と好走したアラタや、函館向きだけど前走府中牝馬Sでも好走したサトノセシル、好調期のカテドラルの方が格上な気がする。

 

◎パトリック

○アラタ

▲サトノセシル

△カテドラル