愛知杯

3歳馬は弱いと言いつつ、エリザベス女王杯で掲示板の4つを3歳馬が占めて、デニムアンドルピーがジャパンC2着。牝馬に限定すれば古馬を圧倒しているようにも思える。
しかし女王杯は古馬牝馬のレベルが例年より相当低かった上に、道悪とスローが大きく影響したレースだった。中京2000は極端な上がり勝負にはならないタフなコース。総合的な実力で決まる展開になればまったく違う結果になる可能性が高いと思う。


今回3歳牝馬は秋華賞上位の追い込み馬がたくさん出走してきているけど、成績を見ると、ハンデを込みにしても、準オープンを突破できるのかかなり怪しい馬たちばかり。よほど極端な展開利でもない限り末脚勝負でアロマティコやゴールデンナンバーに勝てる気がしない。唯一スマートレイアーは1000万下の勝ちっぷりから通用してもおかしくないけど、あれも牝馬限定で古馬に3キロもらっての勝利だった。今回55キロで人気を背負うとどうか。
あと、改装後の中京は直線一気の追い込みがよく嵌る印象だけど、2000に限っては追い込みの成績が極めて悪く、ほとんど届いていない。この距離はあまりペースが上がらないので、突き抜けるためにはある程度のポジションを確保しておく必要がある。


秋華賞組で1番怖いのは、後方待機馬が上位を占める中で2着と0.1秒差のあわやのシーンを作ったセキショウ。女王杯では逃げられないままスローの瞬発力勝負になって持ち味を発揮できなかった。単騎逃げなら2戦2勝。中京2000は逃げが嵌ることが珍しくない。


あと地味ながら前走休み明けの阪神2000の1000万条件戦を55キロで好時計で勝ち上がってきたウエスタンレベッカ。人気薄だったけど勝ちっぷりは他馬を圧倒していて、休養前とは別馬。たった1走だけの実績だけど、古馬牡馬相手の2000でのこの実績は他の3歳牝馬のキャリアよりも信頼できる。それでいて今回ハンデは50キロ。かなり小柄な馬なので軽量の恩恵はかなり大きいはず。


もう一頭、怖いのがコスモネモシン。
去年夏のクイーンSから丸一年に渡って不振が続いていたけど、その時期を度外視すれば昔からかなり堅実な馬。惨敗したのはデビュー戦と、GIと、距離が短い京都牝馬Sの2回だけ。それ以外では2,4,1,1,2,3,4,5,3,2,2,4,2,3,6,2着と、ほぼ重賞ばかりを走って札幌記念4着も含めて全く崩れていない。
今年は夏の新潟記念で突然の復活勝利。そして府中牝馬Sでは逃げて他馬の目標になる展開で0.2秒差の4着。キャピタルSでは後方からの競馬になったもののほとんど追うところ無いまま0.4秒差。55キロを背負いながら、人気のスイートサルサと比較してもスローの末脚勝負で全く引けをとらなかった。
この馬が元々苦手にしていた東京の瞬発力勝負でこれだけ健闘しているのだから、状態面は全盛期と同じか、むしろ今のほうが良いくらい。今回は中京初参戦だけど、コーナー4つで時計がかかって距離2000なら間違いなく適性はあるはず。


◎セキショウ
○コスモネモシン
▲ウエスタンレベッカ
△ゴールデンナンバー
△アロマティコ
△オールザットジャズ