東京のマイル戦って苦手。G3まではスローの瞬発力勝負になることが多いのに、GIになるとペースが締まってガラッと傾向が変わる。先週のNHKマイルCは1.32.2の決着で、今週も同等の時計が出そうな馬場状態。高速決着になると余計難しくなる印象がある。
これまでの東京マイル戦の高速決着ベスト20(1.32.6以下)を、前半3Fのラップタイム順に並べてみた。続く3つの数字は、1,2,3着馬の3角通過順位。最後の馬名は勝ち馬。
前半3F33秒台
33.4 16, 7, 7 ダノンシャンティ
33.6 10, 15, 15 ショウワモダン
33.7 16, 14, 5 ツルマルボーイ
33.8 13, 4 12 ブエナビスタ
33.9 9, 14, 11 ミレニアムバイオ
33.9 6, 18, 9 グランプリボス
33.9 8, 12, 2 アサクサデンエン
33.9 9, 9, 3 キングカメハメハ
33.9 8, 10, 5 タイキフォーチュン
前半3F34秒台
34.1 4, 1, 5 ダイワメジャー
34.1 4, 6, 5 スマイルジャック
34.3 2, 4, 3 ジョーカプチーノ
34.4 2, 5, 5 オグリキャップ
34.5 9, 4, 2 アグネスデジタル
34.7 5, 4, 1 ウオッカ
34.8 2, 4, 4 レッドスパーダ
34.8 6, 1, 6 コイウタ
34.8 10, 16, 15 ブリッシュラック
前半3F35秒台
35.0 11, 2, 3 スピリタス
35.1 13, 9, 8 ムラマサノヨートー
同じ高速決着でも馬場状態が微妙に違うので細かい分析はできないけど、それでも前半3Fのラップによってどの位置取りが有利なのか結構ハッキリ傾向が分かれた。33秒8以下なら前が崩れて追い込みの末脚が炸裂する。これが33秒9になると、二桁順位でじっとしていた馬では勝ちきれなくなってくる。34秒台なら、先行集団がそのまま粘りこんで後続は間に合わない。
ブリッシュラックが勝った安田記念は前半3Fが遅いわりには前潰れだけど、この年は勝ち馬1頭が強すぎただけで、そもそも1分32秒台が期待されるような高速馬場じゃなかった。3角9番手から勝ったアグネスデジタルの安田記念は、極端なグリーンベルトにも恵まれていた。
そう考えると、高速馬場で前半3F34秒台で流れた場合、「3角6番手以内の馬たちによる上位独占」というシナリオが十分ありえる。これまでにもこのパターンに嵌って、スズカフェニックス、ダノンヨーヨー、スイープトウショウ、ブレイクランアウト等のすでに東京実績のあった人気馬が末脚不発のまま惨敗している。
今回も前半それほど飛ばしそうな馬は見当たらない。去年でさえギリギリだったブエナビスタは今年間に合うだろうか。ブエナの動向を気にするようならアパパネの位置取りでも危ないかもしれない。
◎アプリコットフィズ
○オウケンサクラ
▲アパパネ
△アンシェルブルー
△エーシンリターンズ
△ブラボーデイジー
本命はアプリコットフィズ。直前輸送だった桜花賞、京都牝馬S、中山牝馬Sは度外視。3週間前に輸送を済ませた秋華賞では先行して0.2秒差まで粘りこんだ。東京のマイルなら逆転の可能性も十分。他も前に行きそうな馬で。