有馬記念

キングマンボ系は中山より東京向きの馬が多いのでまとめて嫌ってみる。ローズキングダムがいても鞍上も考慮して消すつもりだった。この血統の持ち味は長い直線でこそ生きると思う。
オウケンブルースリ、レッドディザイア、フォゲッタブルあたりの古馬には3歳馬を跳ね返す勢いや上がり目を感じない。今が旬にも思えるメイショウベルーガは決定的に中山が合わないだろうし、ダノンシャンティもさすがにこのローテじゃ厳しいだろう。
昨年優勝馬ドリームジャーニー、実力馬ペルーサ、相手なりに走るジャミールの3頭は怖いけど、脚質が不安。ここ2年の有馬記念は前潰れ決着だったけど、今年は逃げ馬がいなくて多頭数なので大外をぶん回すような馬は実力を出し切れそうにない。それにブエナビスタのスミヨンは去年のノリのような競馬はしないはずなので、そのブエナビスタが圧倒的支持を集める以上、狙い目は前の方じゃないかと思う。


やはり有馬記念は「冬」の「中山」という点を重視したい。秋の府中や淀からコースが替わって上積みが見込める馬じゃないと重い印は託せない。冬実績と中山適性と先行力があって枠順にも恵まれた馬たちを狙ってみたい。


本命はヴィクトワールピサ。
ネオユニヴァース産駒は4〜9月の期間は勝率6%前後で回収率30〜40%程度という悲惨な成績だけど、10〜3月は勝率10%前後で回収率も70%程度まで上昇するという典型的な冬型血統。中山コースも大得意で重賞11勝のうち5勝が中山競馬場に偏っている。ヴィクトワールピサ自身、春に中山で狭い内をあっさり割って2連勝を決めたように中山適性の高さは疑いようがない。
前走のジャパンCはとても得意とは思えない東京スローの上がり勝負でよく3着に入ったと思う。ラスト100で失速したけど、それでも3着に粘ったのは直線前半で後続を突き放して寄せ付けなかったこの馬の瞬発力があったからこそ。直線の短い中山に替われば、エンジンのかかりの遅い差し馬がこの馬を捕まえるのは至難の業。位置取りが重要になるこの大一番で再び内枠を引いたのも大きい。
鞍上がほとんど日本競馬の経験のなかったギュイヨンから、GI5勝で回収率約250%を誇るデムーロへ乗り替わることも大きなプラス。デムーロは内枠巧者という一面もあって、5枠より外では勝率12%前後で回収率70%程度だけど、1〜3枠なら勝率22%、回収率は160%を超えている。ネオユニヴァースの皐月賞で内を突いた印象もまだ強く残ってる。狭いところを苦にしない息子ヴィクトワールピサとの相性はかなり良いんじゃないかと思う。
3歳馬がジャパンCを制した年は有馬記念も3歳馬が勝つ。海外遠征では結果を出せなかったけど、国内戦だけ見れば今年の3歳のトップはやはりこの馬。古馬の頂点の壁は厚いけど、直線の短い中山コースで、多頭数で、ブエナビスタが圧倒的人気を背負うこの状況なら五分以上に戦えると思う。


対抗はトーセンジョーダン。デビュー当初から素晴らしい中山適性を見せていた馬。スタートも速いし内枠からいいポジションが取れそう。前走の時計も優秀だし、鞍上が中山苦手の三浦でなければいっそ本命でも良かった。ペリエはどこ行った。


悩ましいのがネヴァブション。中山2200と比べると中山2500はパフォーマンスが下がってしまうようだし、揉まれ弱くて多頭数の競馬は全然ダメ。でもやはり、冬の中山中距離G2を3勝していて今年これだけ好調だった馬が有馬記念で二桁人気なら警戒してしまう。


◎ヴィクトワールピサ
○トーセンジョーダン
▲ネヴァブション
△ブエナビスタ


もちろんブエナビスタも怖いんだけど、狭い中山に替わるのはプラスには働かない。中距離で全体の上がりが35秒以上かかるレースを勝ちきったことが一度もない点もちょっと気になる。1倍台は少し人気し過ぎではなかろうか。
何より2番人気馬に◎を打ってしまった以上、ブエナビスタ絡みの馬券が安すぎる。あくまで押さえ程度ということで。


ネヴァブションもお楽しみ程度。馬単◎→○を勝負馬券にしたい。


土曜の競馬では内はあんまり良くないように見えたのがちょっと不安。まぁ今更本命を替えるつもりもないんだけど。