菊花賞

本命は今年最大の上がり馬トウカイメロディ。
この時期すでに古馬混合OPを2勝という実績は素晴らしい。みなみ北海道Sと札幌日経OPは似ているようで微妙に違うコース。歴戦の古馬でも連勝するのは難しいはずで、人気に押されつつアッサリ同じ競馬を再現したのは確たる地力の証拠。


左回りでは4戦0勝。大きく負けてはいないものの、各コーナーでポジションをずるずる下げてしまって、置かれた分の差を最後ジリジリ詰め寄るというもどかしい内容ばかり。それに対して右回りでは5戦5勝。マクリ気味にポジションを押し上げていってスムーズにエンジンがかかることが多い。典型的な右回り向きの馬だと思う。
最大の武器は、直線後半で一気に伸びる末脚の持続力。山吹賞でもラスト2ハロン11.2-11.1の中で大外から差し切って最後は1馬身以上突き抜けているし、ホクトスルタンを2度沈めた長距離戦も勝負を決めたのは最後の1ハロンだった。
言うまでもなく菊花賞は右回りだし、末脚の持続力が最も問われるコースで、この馬にとって文句のない舞台。父チーフベアハートの血統ももちろんこのコース向き。今回の出走馬の血統を見渡すと長距離実績のある種牡馬があまりいなくて、過去に菊花賞勝ち馬を輩出した種牡馬はゼロ。そんな中で、天皇賞馬マイネルキッツと京都巧者マーブルチーフを送り出したこの馬の血統は大きなアドバンテージがある。母方にはリアルシャダイの血もある。


春まではスタートに多少不安があったけど、最近は安定してきた。二の脚自体はそこそこ速いのでスタートさえ悪くなければいいポジションをとれそう。トライアルを使わなかったことが心配だったけど、この馬の戦績を見るとむしろ間隔が空いた方がよっぽど成績が良い。あとは小柄なこの馬にとって57キロの斤量がどうかだけど、長距離戦ならあんまり心配ないんじゃないかな。


◎トウカイメロディ
○ヒルノダムール
▲アロマカフェ


相手はヒルノダムールとアロマカフェ。
ヒルノダムールは枠に恵まれた。なかなかスムーズに競馬をさせてもらえないタイプだけど、この舞台なら思いっきり末脚を伸ばせるのでは。
アロマカフェはセントライト記念で先行集団の中で唯一伸び続けた点がかなり好印象で本命まで考えてたんだけど、外に入りすぎたのと、ただでさえ不安な鞍上が骨折したまま騎乗するのがさらに不安で印を下げた。
マンハッタンカフェ産駒は長距離の成績はそれほど目立たないと思ってたけど、今年に入ってからはメイショウドンタク、メイショウクオリア、フェニコーン、シルクオールディーあたりが2500超のレースで活躍している。今年のメンバーの中では長距離適性は十分期待できるんじゃなかろうか。