ジャパンC

難しい。正直当たる気がしない。


とりあえず、ディープスカイとウオッカは軽視しようと思う。
稀代の名勝負になった天皇賞秋も、内容的にはダイワスカーレットが飛びぬけて強い競馬をしていて、ウオッカとディープスカイの評価は正直上げられない。見返せば見返すほど、ダイワスカーレットを交わすことも、エアシェイディやサクラメガワンダーを突き放すこともできないまま雪崩れ込んだ最後の1ハロン12秒6の印象が良く思えない。
特にディープスカイの方は今回一番人気という条件が厳しい。過去のジャパンCで一番人気に応えたのは本当に力の抜けていた王者ばかり。この馬は現時点であくまで挑戦者であって、受けて立つ競馬をして勝ちきるほどの存在じゃない。
ウオッカの方も、直線馬体を並べてから伸びを欠いて脚色が一緒になる癖はまだ抜けていない。ただ今回は岩田が乗って内枠を引いたので、安田記念と似たようなポジションで早めに抜け出してしまえれば勝機はあるかもしれない。



メイショウサムソンには重い印を打つ。海外帰りというローテがどうかと思ったけど、調教を見た限りでは、間隔が開いたことがかえっていい方向に出たように思える。直線最後まで真面目に走る正真正銘の底力タイプなので、ウオッカと叩き合いにでもなればかなり高い確率で先着できると思う。
ただどうしても勝つイメージが湧かない。ピークが過ぎた馬がジャパンCを制した試しはない。今年前半、勝負所で多少反応の悪い所を見せていたのも気になる。先に抜け出した馬を追い詰めて2着、というシーンが一番想像しやすい。






じゃあ先に抜け出すのは誰か。ウオッカかもしれんけど、もしかしたらマツリダゴッホかもしれない。






マツリダゴッホのレースぶりは本当に面白い。先行策から繰り出す究極のコーナーワーク。直線を向いた時には他馬を突き放している。その末脚はまさに一瞬、距離にして約300メートル足らず。そして気を抜いた途端に一気に逆噴射が始まる。他の馬と脚色合わせて走ろうなんて気持ちは一切なし。
これが中山競馬場中距離戦の場合は直線も短いし他馬も速い上りは使えないので、差を広げきったところでゴール板を迎えることができる。でも直線が長くて末脚勝負になる香港では最後見事に大失速。直線の短い札幌でさえ少し早目に仕掛けただけでラストは完全に止まってしまい、横山典弘に金星を献上した。
マツリダ陣営だって一介の中山専用機で終わるつもりはないはずで、ジャパンC制覇に向けていろいろ対策を考えてきたと思う。その一環が垣間見えたのが前走オールカマー。シャドウゲイトの強襲によってラスト1000メートルからペースアップする展開になったが、いつものようにコーナーで手を動かすことをせず馬なりのまま楽に追走。直線を向いてもまだ2馬身差の3番手。そこから悠々と先頭に並びかけ、ラスト200から少し追っただけで勝利を確かなものにした。最後の1ハロンも11.8でまとめて、結局ゴールまでほとんど失速することなく走らせることに成功した。
いつものようにコーナーで加速していれば、オールカマーはもっと大差で圧勝できた。だがそれではジャパンCでは通用しない。府中500メートルの直線を耐え抜くために、仕掛けどころを我慢することを覚えさせた。一頭になれば気を抜くかもしれないが、今回はアサクサキングスあたりを格好の目標にできそう。直線半ばまでゴーサインを待つことができれば、最後まで気を抜かせず走り切るかもしれない。


まぁ多分、そう上手くはいかないだろうなw。最近はジャパンCでさえ上がり33秒台のキレ味が求められるようになったので、下手に溜めすぎたらもっと末脚が持続する馬達に飲み込まれるし、かといって早めに仕掛けたらパタッと止まって掲示板も怪しい。全てが上手くいけば、もしかしたら、というくらい。
でも輸送のない東京競馬場なら馬体減の心配もないだろうし、やたら速かった東京の馬場もだいぶ正常化してきた。サンデーサイレンス最後の大物として地力のあるところを見せてくれるんじゃないかと期待している。




◎マツリダゴッホ
○メイショウサムソン
▲ウオッカ



買い方はまだ決めてない。軸にするならサムソンかなぁ。