ニュージーランドT

先週ちょこっと触れた中山1600のAコースとBコースの違い。これは重賞競走に限ると特に顕著に現れる。Aコースだとほぼ全て逃げ・先行馬が勝ってるのに対し*1、Bコースだと勝ち馬の大半は差し馬で、追い込みも届く。もちろんこれはコース形態だけでなく各重賞の開催時期も大きく影響しているんだろうけど、先週の中山でも差しはよく届いていたし、このニュージーランドTもある程度後ろでも狙えると見てよさそうだ。


本命は□地のボスアミーゴ。
「父アドマイヤボス」「母父サクラトウコウ」と言われると地味な印象は避けられないが、よく見れば、サンデーサイレンス、トニービン、マルゼンスキー、ノーザンテーストと、日本の超一流種牡馬の血を一つにまとめた贅沢な血統構成。それでいて芦毛というギャップも面白い。
芝戦績は( 1 0 0 3 )の数字以上に中身が濃い。ハイレベルのクリスマスローズSではスタートの出遅れが響いて優勝争いに加われなかったが、上がりは最速で、ウィズディクタットあたりは軽く交わしきった。東京スポーツ杯は距離が長すぎた感じ。その前のいちょうSではスローの流れを直線最後方からよく追い込んでマイネルシーガルと0.2秒差。この辺の馬をモノ差しにすれば、スズカコーズウェイとの力差はほとんどなさそうだ。
それだけでなく、盛岡のジュニアGPでエミーズスマイルとの一騎打ちを制している点にも注目したい。エミーズスマイルといえば、赤松賞ではとても届かないような位置からカタマチボタンを追い詰め、寒竹賞では牡馬を軽く撃破、アネモネSもひとまくりで快勝していて、例年なら桜花賞候補の一頭としてもっと大きく期待されていたはずの馬だ。この馬を盛岡の超ハイペースの我慢比べで競り落としたという実績はなかなかのものだと思う。


◎ボスアミーゴ


休み明けだし、輸送もある。アタマまで来るかとなるとビミョーかな。
だがもしここで勝てば、存廃問題を崖っぷちギリギリで戦う岩手競馬の救世主にすらなりえる。怒涛の追い込みに期待したい。

*1:昨年の朝日杯は超例外