金鯱賞

時計がかかる左回りの中距離戦となればディサイファが堅実で有力だけど、前走天皇賞がせっかくの好枠から好発だったのに案外伸びなかった。逃げたクラレントを交わせず、追込みのペルーサにまで差されるようでは展開の言い訳もしにくい。成績を振り返れば意外なほど極端な夏馬。寒くなって調子落ちがあったとしたらコロッと崩れてもおかしくない。


本命はクラレント。1800のエプソムCや毎日王冠、2000の天皇賞での活躍を見る限り距離には何の不安もない。マイル戦でも少しペースの落ちついたレースでこそ強さを見せていたので、むしろこれくらいの距離の方が忙しくなくていい。
左回りの良馬場なら実績はメンバー中最上位。問題は東京や新潟とは全く違う中京競馬場ということだけど、午前中の2歳未勝利戦は1.22.7とそこそこの時計で内の先行馬が残った。これくらい時計が出ていれば問題なくこなせるのでは。


対抗はミトラ。中日新聞杯では5着に負けているけど、あのときは内が極端に有利な馬場で、外枠からポジションをとれずに中段外からの競馬を余儀なくされる苦しい展開だった。この少頭数なら確実に好位を確保できるだろうし、耐久力勝負のレースなら一番安定していると思う。


ほか7〜8頭ほどが単勝一桁台でひしめく混戦模様だけど、こういう時こそさらに人気薄の穴馬が盲点。大穴でオーシャンブルーはどうだろうか。
長らく不振が続いているけど、前走オールカマーは内から一瞬伸びかけて8着。3着ミトラからは0.5秒差に善戦した。オールカマー組はその後秋のGIと重賞戦線で大活躍しているし、今回の有力馬の一角サトノノブレスやマイネルフロストにはしっかり先着している。
金鯱賞、有馬記念、中山金杯の実績からも、冬のこの時期こそが狙い目。そして13頭立て以下のレースに限れば( 5 1 0 1 )という実績を誇る。といっても全部3年以上前のものだけど、なかなか成績が安定しなかった下級条件の頃から少頭数のレースだけは滅法強かった。小柄な馬体のせいか馬群に揉まれると脆い面を見せるけど、少頭数だったり内をうまく捌くことができた時にはしっかり伸びる。3度の重賞での活躍も馬群を割った外人ジョッキーの手腕によるところが大きかったと思う。
今回は3年ぶりの少頭数レース、得意の冬場でかつてG2を制した中京2000の舞台、外人ジョッキーと好走条件は整っている。復調気配にあればアッと言わせる場面があるかも。


◎クラレント
○ミトラ
▲オーシャンブルー
△ディサイファ