宝塚記念

こうやって見渡すと今年の4歳はほんと層が厚いなと感じる。それでも1番強いのはブエナビスタ。取りこぼすことも多いけど、それは常に単勝1倍台〜2倍台前半の支持を集めてマークされて展開に泣いた結果。現4歳牡馬一線級と対峙したジャパンCや有馬記念でも、地力はこの馬が抜けていた。
今回は一昨年の有馬記念以来となる単勝3倍前後。ドバイで着外に負けたせいか、牝馬GIを勝てなかったせいか、実際のオッズ以上にブエナビスタの存在感が薄れたように感じる。でも海外の敗戦は気にする必要はないだろうし、高速マイル戦なら牝馬GIでも苦戦するのは去年と変わらない。距離延長の今回、ようやくブエナビスタの力を存分に発揮できると思う。
阪神2200は基本的に外枠有利で、早めに仕掛けた先行勢を外から差し馬が一気に飲み込むことが十分可能なコース。過去の宝塚記念でも先行より差しが優勢。この条件でブエナビスタのマークが薄くなるなら久々の勝利を期待したい。本格的な世代交代劇は秋までとっておきたい。


ルーラーシップの前走は圧巻の強さ。でもやはり出遅れ癖が不安。包まれるのは苦手で、内枠時の成績も悪い。逆にトゥザグローリーは外枠だとかかりやすいので内で馬群に入れた方がよかった。ローズキングダムは今年明らかに下降線。
キングカメハメハ産駒は阪神外回りでは勝率12.5%、単勝回収率163%だけど、内回りだと勝率5.6%、単勝回収率20%まで極端に成績が下がるのも気がかり。有馬や宝塚でも好走実績のあるブエナビスタよりも、この3頭こそ直線の長いコースに適性が偏っているように見える。


エイシンフラッシュの前走天皇賞2着は、外を回して一頭伸びてきたあたり強い内容だった。ただこの馬は叩き合いに弱い。直線前半での手応えはいいのに、並んでから前を交わせない。相手なりに走っているというか、むしろこの馬に並びかけられると競り合った相手が必要以上にやる気を出しているようにも見える。
格下相手に粘りこみを許すことも多くて、これまで勝ったレースも全て同タイム決着。究極の瞬発力勝負で一気に馬群を割った日本ダービーは例外中の例外。同じ勝ち切れないタイプでも、不利な展開から際どく追い詰めるブエナビスタとは決定的に違う。ポテンシャルは高い馬なので、当分は2,3着付けで狙っていこうかと思う。


古馬ではナムラクレセントでは実力不足。ドリームジャーニーも全盛期を過ぎた以上、多頭数のGIで勝ち負けに加わるのは難しそう。
食い込めるならトーセンジョーダンかアーネストリー。トーセンジョーダンは順調なら3歳牡馬一線級と遜色ない実力があるはず。中間一頓挫あったけど、連勝馬券では単勝50倍相当という人気薄なので、ヒモにでも絡めば高配当が狙える。アーネストリーにとっては去年ブエナビスタを苦しめた舞台。輸送もなく良馬場で戦える今回の条件ならまだ底を見せていない。


◎ブエナビスタ
○エイシンフラッシュ
▲トーセンジョーダン
△アーネストリー