アルゼンチン共和国杯

本命はアンティシペイト。逃げまたは先行したレースは( 3 4 0 0 )、差しに回るとジリ脚で( 0 0 0 3 )と位置取り次第でハッキリ成績が分かれるタイプだったけど、前走はスタートで後手を踏んで9番手から進んで大外から豪快に差し切って1着。これまでとは一味違う勝ち方をしてみせた。ルーラーシップ産駒らしく本格化はこれからかもしれない。本来は前に行ってこその馬というのは陣営もよく分かっている様子で、そして今回の大外枠。スタートは遅いけどその後加速して前に行ける馬なので、中で挟まれるよりはいっそ外のほうが良さそう。そのまま外を回るとかなり不利なレースであること、他に逃げ先行馬がほとんどいないこと、1角までのホームストレッチの長い直線を考えると、横山武史ならスタートからかなり前目につけるか、いっそ果敢にハナに立ってくれるんじゃないかと思っている。菊花賞の逃げ切りと天皇賞の2連勝は見事だった。3週連続重賞制覇で一気にスターダムに駆け上がってほしい。

相手はサトノソルタス。左回り中距離戦が得意なタイプ。オープン未勝利ながら重賞実績は十分で、ハンデ55キロは軽い。今春の新潟大賞典は新潟には珍しくハイペースからの耐久力勝負になっていて、1着サンレイポケットと2着ポタジェがその後毎日王冠天皇賞で好走し、4着トーセンスーリヤがサマー2000シリーズで優勝するなど活躍馬を輩出している。ここでタイム差なしの3着、しかも3番手で先行して最後まで食い下がってのものだからサトノソルタスの地力も十分高い。出遅れやすい馬で前走オールカマーは最後方から大外を回して上がり最速の末脚を繰り出すも6着。内で溜めた馬が上位を独占する展開で、力を出し切っていないのは明らか。2500前後の距離はほぼ経験がないけど、距離延長の分だけ前目のポジションにつけやすいという点でプラスかもしれない。大野も長距離の印象はないけど、実は2500以上の勝率・回収率はかなり高い。

 

◎アンティシペイト

○サトノソルタス

 

オーソリティは骨折明けトップハンデだし、フライライクバードもこれまでほぼ全て一番人気を背負って裏切り続けてきたタイプ。他もパッとしないメンバーなので、馬連一点で勝負したい。

 

天皇賞・秋

グランアレグリア、エフフォーリア、コントレイルの対決が実現したのは嬉しいんだけども、みんな休み明けだから調子の良し悪しが分からない。そして札幌記念オールカマー毎日王冠京都大賞典の上位陣が軒並み天皇賞に出てこないことも残念。なんだかなぁ(阿藤快)。みんなどこを目指してるんですかね。

コントレイルも天皇賞ジャパンCの2戦だけ走って、「有馬記念は得意な条件ではない(矢作調教師)」からもう引退だそうで。あっさりしてるよね。同じ無敗の三冠馬でも、シンボリルドルフディープインパクトと全然違う。古馬相手にまだ負けっ放しのままなのに、得意コースだけ選んで走ってさっさと引退。10年後、マカヒキのことは思い出しても、コントレイルのことは思い出さない気がするよ。

 

3強で一番不安があるのはグランアレグリアだと思うけど、実力を発揮できれば一番強いと思っているのもグランアレグリア。雨も降って不安だけど黙って応援してみよう。

割って入るとしたらやはりカレンブーケドールか。いまだ重賞勝利もなく、最近のGIでは力の差を見せつけられることも多いけど、東京でこそ実力を発揮するタイプだと覆う。昨年のJCからのコントレイルの成長具合次第では逆転する可能性もあるのでは。

 

◎グランアレグリア

○エフフォーリア

▲カレンブーケドール

 

三連単一点勝負。

 

 

スワンS

昨年末の阪神Cで距離短縮して復活したダノンファンタジーは今年に入ってからいまいちパッとしない。阪急杯は出遅れのせいかと思ったけどそれにしても直線見せ場が無く、ヴィクトリアマイルも勝負どころの反応が悪い。2着馬とは0.2秒差で上がり2位の33.0と言えばよく走ってるように見えるけど、後方で溜めた馬は皆33.2をマークしたような流れだったし、決着がついた後の最終版で他馬が疲れ果ててからようやく差を詰めてきていた。去年の出来にはないんじゃなかろうか。人気が無ければ面白いけど、この人気だと不安の方が大きい。

3歳馬ホウオウアマゾンは弱い馬相手にだけ勝ってきてちょっと強い馬にはしっかり負けている印象。鞍上も川田・松山から坂井瑠生に替わって期待値が下がる。クリノガウディーは戦績を素直に受け取れば左回り向き。阪神の鬼フィアーノロマーノも骨折明けの今回は追い切り時計がいつもと全然違っていて、さすがにここは叩きだろう。

 

このメンバーなら、マイスタイルが逃げ切れるんじゃなかろうか。今の阪神は先週、先々週と逃げ馬が良く残っていた。例年京都1400で行われるこのスワンSも逃げ切りが最も多い重賞の一つで、その傾向は阪神1400重賞でもあまり変わらない。マイスタイルは今年復帰してからは逃げに拘る姿勢を見せていて、前走こそコントラチェックのスピードに負けて逃げることが出来ず惨敗したけど、それ以前はダービー卿CT関屋記念で逃げて僅差の4着。距離が持たなくなった今なら1400くらいの方が合うかもしれないし、実際に2年前のこのレースでは逃げない普段とは違うスタイルでもタイム差なしの3着に健闘している。今回他に逃げそうな馬はいないし、自身も一週前追い切りで坂路自己2番目の好時計を記録。行き切ってしまえば押し切るチャンスがありそう。

 

このコースは逃げ馬なら外枠でも高い勝率を持っているけど、それ以外は基本的に内有利のコース。相手はやはり人気でもルークズネストか。ファルコンSでもグレナディアガーズを見事差し返していたし、最後まで良く伸びる。古馬G2を人気で勝つほどかというと微妙だけど、ここは他が弱いのでそこそこ信頼できるかも。

内枠ではサウンドキアラも気になる。ここ一年さっぱりだけど今回は追い切りで自己最高記録を出して、昨年春の良かったことろと同レベルの時計。馬体が一気に増えたそうだけどどうなるか。

ステルヴィオは昨年阪急杯京王杯SC、スワンCと1400重賞でいずれも0.2秒差の5着、2着、2着。GI以外では安定していた実力馬だけど、年末の阪神Cで大敗して以来3戦連続着外に沈んでいる。ただ阪神Cは出遅れのせい、根岸Sはダートが合わず、前走京王杯AHは休み明けトップハンデで0.4秒差と考えればまだ言い訳はできる。かつては鋭い末脚で追い込んでくるイメージも強かったけど、最近はある程度前に行かないと勝負になっていない。前走はハイペースの中山マイルを果敢に3番手で追走して、最後パタッと止まってしまったけど残り100まで2番手で食い下がって見せ場は作っていた。今回はちょっと外枠が痛いけど、マイスタイルについていく形で外から好位を取れるようなら粘り込むかもしれない。

 

◎マイスタイル

○ルークズネスト

サウンドキアラ

ステルヴィオ