宝塚記念

雨による完全な前残り馬場*1で4馬身ちぎったディープインパクトはやばすぎる。レース後引き返してくるときに、湿った馬場の上を軽く飛び跳ねるようにダグを踏んでいた姿が印象的だった。



2着のナリタセンチュリーは重馬場の京都記念勝ちがあった。かつては全盛期のゼンノロブロイ*2を真っ向勝負で差しきったほどの実力馬。長期休養明け2戦目で見事復活してくれた。ディープのいない秋はこの馬が引っ張ることになるんじゃないか。
バランスオブゲームは中山記念を再現するようにダイワメジャーを完封し、見事3着。これで差されたのは相手が悪かったとしか言いようがない。道中のペース配分も完璧だった。そういえば一昨年GI安田記念で3着に入ったときも雨が降っていた。弥生賞を逃げ切った実績もある。中途半端に先行するんじゃなく、もっと早い時期から逃げる競馬に徹していればもっと大きな活躍ができたんじゃなかろうか。



ナリタは天皇賞で対抗に推していたものの、若い頃は良馬場で実績を上げて道悪で負ける競馬が続いていた馬なので、京都記念を勝ったあとでさえ「道悪ベタなんじゃないの」という印象がどこかにあった。バラゲーには安田記念で対抗の印を打っていたが、直線での下がりっぷりがあまりにも酷くて「終わった馬」扱いをしてしまっていた。
どちらもレースが終わってみれば買う材料が見つかる穴馬ではあったが、先行するバラゲーと追い込むナリタが同時に来るのを予想するのは相当難しかったと思う。




四位が騎乗した4枠4番ダイワメジャーは、4番人気で4着に敗れた。
これでバランスオブゲームとの対戦成績は2勝5敗。前走の安田記念は向こうが走らなさ過ぎたし、去年のマイルCSはルメール騎乗の高速馬場で僅か0.3差だった。人気は毎回圧倒的にダイワのほうが上ではあるが、現状ではバラゲーは天敵に近い相手と言えそうだ。勝つなら先に4コーナーを回りきるしかない。


天敵と言えばカンパニーとハットトリック。前にも書いたことだが、この2頭は同じレースに出場すると「どちらも馬券圏内からすっとぶ」「とりあえずカンパニーのほうが先着する」というジンクスを飽きることなく延々と7回も繰り返している*3。身を削りあう危険なランデブーがどこまで続くか注目したい。



リンカーンの惨敗はやはり重馬場のせいだろうか。だが天皇賞の反動はなかったか少し気になる。とりあえず今後はディープインパクトのいない秋の天皇賞が目標になるんだろうが、その前に京都大賞典でナリタセンチュリーと戦う可能性が高い。ナリタが完全復活した場合は苦戦を強いられることになると思う。

*1:メインレースまでの芝5レースで、逃げ馬が4勝、2着1回

*2:ヤネが全盛期をとうに過ぎていたが

*3:最初の一回目だけ、カンパニーが2着に入って馬券に絡んだが