中山金杯

去年は酷い予想ばかりだった。今年は何とか良い予想をしたい。

年明けから難しいレースだけど、内枠のブラックスピネルが気になる。前走は休み明けで逃げない展開だったものの0.3秒差で健闘した。今回初騎乗の津村は逃げを示唆するコメントを出している。ハナに立ったレースでは( 2 1 0 2 )で負けた2戦も新潟の差し競馬での差のない4,5着で、逃げてこその馬。中山が向くだろうかという不安はあるけど、鳴尾記念でも好走してるし、他にどうしても行きたいという馬もいないのでマイペースに持ち込めるかもしれない。

中山金杯は決して逃げ切りやすいコースではなく、好走はしても最後何かに捕まることが多い。同型トリオンフが相手か。馬連一点だけ。

 

◎ブラックスピネル

○トリオンフ

 

 

 

有馬記念

今年も全然当たらなかったなぁ。そんなに大穴を狙っているわけでもないのに全くかすりもしないのが凄い。ジャパンCのときに「しばらくジャパンC有馬記念も有力馬はなかなか集まらないのでは」と予想したら、今回の有馬記念は見事にGI馬11頭が集結。これは外れて良かったと思う。

 

GI馬11頭でこれまでのGIを23勝。それ以外にもヴェロックス、エタリオウ、クロコスミアはGI入着上連で、確かに有馬記念らしい良いメンバーが揃った。と言いつつ、今回ここで引退を表明している馬が多いように、現時点での実力やコンディションがどうかとなると怪しい馬も多い。アルアインレイデオロシュヴァルグラン、エタリオウがここで巻き返すところはさすがに想像がつかない。前走ジャパンCを制したスワーヴリチャードもコース取りとメンバーに恵まれた感が強くて、若い頃の出来にあるとは思えない。今年の3歳馬全体のレベルが低いこともどうも間違いないようで、ワールドプレミアやヴェロックスにこの大一番で思い印は打てない。

 

当初はよほどのことがない限りリスグラシュー本命で行こうと思っていた。しかし考えれば考えるほど不安になってきた。この馬の強さに度肝を抜かされたのは昨年のエリザベス女王杯。クロコスミアが楽に押し切りそうな展開でただ一頭別次元の末脚で外から差し切ってみせた。そのあたりから成績が安定し始めて、宝塚記念の圧勝劇と、コックスプレートの大外マクリ一蹴で見せた強さはまさに超一流馬のそれ。アーモンドアイとの対戦が実現したのはとても嬉しい。

しかしやはり差しに回ると危なっかしい一面がある。前述のエリザベス女王杯も結局クロコスミアとクビ差だし、コックスプレートも恐らく格下と思われる馬との差は1馬身ちょっと。立ち回りは決してうまい方じゃなく、「最後追い込んでくるも届かず」というシーンは容易に思い浮かぶ。これは父ハーツクライも、その代表産駒であるシュヴァルグラン、スワーヴリチャード、ジャスタウェイウインバリアシオンワンアンドオンリーあたりもみんな同じ傾向にあった。この血統は有馬記念での成績も今一つ振るっておらず、小回りは苦手。広いコースで上手く先行できた時に本領を発揮して大金星を挙げるけど、差しに回った途端せいぜい2,3着まで、あるいは人気を背負って着外という可能性が増える。リスグラシュー宝塚記念で2番手から見事に圧勝したけど、スタートから1角まで距離の長い阪神2200で大外枠から被せるように進出できた利点は大きかった。今回は中山2500。互いに適性が近いとよく言われるコースだけど、スタートの環境はむしろ対照的。ゴールドシップなんかはその代表例で、宝塚記念では先行できて圧勝するのに、有馬記念ではハイペースに恵まれた1年目以外は届かないことが多かった。3枠6番は一見好枠だけど、スタートが微妙なようだと内で揉まれて終わる危険性もある。

 

リスグラシューに◎を打てないとなると、本命はアーモンドアイに託すしかないか。揉まれて負ける可能性もなくはないけど、少なくともマイルGIなんかに出るよりは、スピード・スタミナを含む総合力で他を圧倒できるこれくらいの距離の方が堅実に強さを発揮できると思う。

あとはヒモ荒れを狙うくらいしかなくて、問題はアーモンドアイが前を残して勝つのか、あるいは前をすべて蹴散らして後ろの馬を連れてくるのかという点。これは馬(あるいは主戦騎手)によって結構タイプが分かれるところで、例えばゼンノロブロイなんかはダンスインザムードコスモバルクタップダンスシチーのように前の馬を残して勝つタイプだった。ディープインパクトもそうで、皐月賞以外では2着馬は先行馬が多かった。キタサンブラックもわりとそんな感じで、後ろでジッと溜める馬よりは思い切って前に行った馬の方がキタサンのペースで奮闘することが多かった。逆にオルフェーヴルなんかはウインバリアシオンショウナンマイティエイシンフラッシュトゥザグローリーのように前を綺麗に掃除して後ろを連れてくるタイプだったと思う。

その点で、ここまでのアーモンドアイの戦績ははっきり「前を残す」タイプ。必要以上に早仕掛けして前をちぎり捨てることはしていない。もし「後ろを連れてくる」ならリスグラシューのほかにフィエールマンとか、大外シュヴァルグランあたりまで気になるところだったけど、前を残す想定で考えてみよう。

 

昨年◎を打ったキセキは今年も海外遠征以外は堅実に走ったけど、期待したほどは突き抜けられなかった。2番手でも競馬はできるけど、GIで勝つかとなると、やはり逃げてこそだろう。昨年も強かったし中山コース自体は向くと思うけど、まさに去年のこのレースでそうだったようにスタート難による不利は大きい。今年は去年ほど外枠ではないけど、キセキより速そうなクロコスミアとアエロリットが外から被せてくるのでスムーズに位置取りを確保するのが難しそう。人気がないので押さえたいけど、大きな期待感は持てない。

 

それよりはアエロリットか。実力がなければ逃げて残るのが非常に難しい天皇賞で見事な粘りっぷりを見せて3着に入ったこの馬が、単勝80倍級というのはさすがに舐められすぎという気はする。東京2000であれだけ粘れるなら距離自体はそれほど問題ではないと思うし、心配していた天気も何とか持ちそうだ。外枠だけど他馬とはスピード感が違うので、スタート後に一気に先手を奪ってしまえばあまり関係がないかもしれない。外枠を嫌われてこの人気ならかえって良いかもしれない。

問題は距離や枠順よりも、中山コースに適性があるかどうか。クロフネ産駒は東京の高速スピード勝負で強いけど、中山のイメージがない。アエロリットもスピードに乗って先行して、並ばれてからもしぶとく競り落とす競馬が得意なタイプ。しかし中山では4角を回りながらすぐ加速して一気に坂を上りきるような瞬発力が欲しい。東京高速中距離戦とは全く違う舞台でどこまで期待して良いのかはよく分からない。

 

 

結局のところ、GI馬が多いとはいえ、現時点でGI級の力を有していて、冬の中山2500というこの条件が合う馬というのはあまりいないのではという印象。それならもっと地味な馬にもチャンスが回ってくるのではないか。

有馬記念と言えば、内枠有利、中山GIIに実績のある馬が強い、冬場の重賞実績のある馬が強い、そして血統的にはステイゴールドが強いことでも有名。今年まさにそれにが該当する馬がいるではないか。みんな見て見ぬふりをしているだけなのだ。

2枠4番の絶好枠を引き当てたスティッフェリオに期待してみたい。今年のオールカマーをマイペースの逃げに持ち込んで圧勝。3歳時にも500万条件馬の身でセントライト記念4着の経験があるコース巧者だ。本格化したのは4歳夏の北海道で、条件戦圧勝だけじゃなく前崩れの札幌記念でも先行して見せ場たっぷりの5着だった。その後東京のオクトーバーSで人気に応えきれず、府中のキレ味勝負では勝てないことがハッキリするものの、福島記念小倉大賞典を連勝している。前走天皇賞の大敗は、東京にも高速馬場にも向かないし、追い切り後の陣営のトーンも今回とは全然違うので度外視したい。大阪杯では内枠絶対有利だった条件で大外枠から直線も外を回したのが響いたけど、0.5秒差7着ならそこそこ健闘していると思う。小回りで時計のかかる中山の舞台で内枠からスムーズに好位が取れれば、一昨年のクイーンズリングが全盛期のシュヴァルグランやスワーヴリチャードを抑え込んだようにして粘り込むことも可能かもしれない。

 

◎アーモンドアイ

○スティッフェリオ

▲アエロリット

△キセキ

△サートゥルナーリア

 

先行馬でもクロコスミアまでは手が回らなかった。ハナに立ってマイペースの逃げが叶えばちょっと面白いけど、そこまで展開が向いてようやくエリザベス女王杯2着がやっとという実力だし、今回多分ハナには立たないだろうから。

前残りを狙うなら、リスグラシューはいっそ切った方がいいかもしれない。それよりは中山で巻き返すであろうサートゥルナーリアをヒモに加えておいた方がいいかも。

あとは現地の雰囲気で考えます。

 

 

阪神C

グランアレグリアがどうなるかわからないけど、これが沈めば内枠2頭ですんなり決まらないだろうか。マイスタイルは函館記念以上にスワンSマイルCSが強い内容だったと思う。レッツゴードンキは1400ならそれなりに好位に付けられる。今年のここまでの成績は決して悪くなく、最後にひと花咲かせる可能性十分。

 

◎マイスタイル

レッツゴードンキ